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■よりみち〜編集後記

 

更新日2013/01/17


自民党の新政権に変わって、さかんにアベノミックスが注目されている。大胆な金融緩和政策によりデフレ経済からの脱却を目指すというものだが、まるで自民党の全盛時代にやっていた公共投資を今また同じことをやろうという考えのようで、相変わらず自民党は懲りない人たちの集団なのだということがよく分る。結局、自民党の経済対策は公共事業の拡大しかないということなのだろう。田中角栄時代の頃の自民党から全く進歩していないようだ。確かに公共事業が拡大したら、またゼネコンが息を吹き返して、派手にカネを遣いまくるわけで、当然バブル景気が発生するはずで、銀行主導でカネ廻りがよくなることは間違いない。カンフル剤になることは否定できないのだが、昔のバブル時代の反省が全く生かされていないようで、結局のところ、後世に莫大な国債という形で負の遺産を積み上げることになるのではないかと心配になる。もしカンフル剤としての公共投資を実施するにしても、条件をしっかりと限定したり、無駄な事業へのカネの流れを食い止める方策やチェック機能を同時に創らなければ、またまた以前の自民党と同じように、霞ヶ関官僚たちに好きなように動かされてしまうだけのように思える。

民主党に一度政権奪取された経験から、少しはまともな考えもでてくるのかと思っていたが、変わったのはモノの言い方が上手くなっただけで(自民党は生まれ変わったという印象付けを心がけているし、国民の声に敏感になったというイメージづくりなど)、最終的にやろうとしていることやその手法は全く昔と変わらない自民党のようだ。原発問題にしても、いろいろ考えているふりをしているが、脱原発など考えるどころか、どうやって再稼動するかばかり考えているのであり、望んでいることは早くこの脱原発のウエーブが消えてホトボリが冷めることだろう。あれだけ騒いでいたオスプレイの問題さえも、最終的には日本の自衛隊に導入しようというところまでアメリカ政府にべったりの政策に寝返ることができるのも自民党のすごいところで、ポリシーなど全くなく、“喉元すぎれば熱さを忘れる”という日本の国民性を知り尽くした政党であることがわかる。これで夏の参院選で自民党がまた大勝してしまったらと思うとちょっと恐ろしくなる。安部政権が目指すのは、9条を含めた憲法改正であり、徴兵制の復活を考えるような強行突破型の政権であり、暴走老人の石原慎太郎などと息がピッタリと合ってしまう可能性も大いにあり、彼らが徒党を組む方向に行ってしまうととても危険な日本になってしまうだろう。大阪維新の会で人気だった橋下さんも、石原さんと連動したことで完全に自民党路線に取り込まれた形になってしまい、ミイラ取りがミイラになってしまいそうだ。石原さんと袂を分かつくらいの度量があればまた人気も復活する可能性はあるだろうが、第三極構想は次第に消えていくのかもしれない。せっかくあれだけ盛り上がった脱原発、卒原発のウェーブがいつの間にか消えてしまわないようになんとかできないものだろうか。これで再稼動が本格化してしまったら脱原発の議論は一気に弱まり、2030年代の廃炉の公約などうやむやにされることは明らかだ。せめて次期参院選に脱原発のシンボルとして山本太郎を国会議員に送り込みたいものである。(越)

 

 

 


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