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■よりみち~編集後記

 

更新日2011/04/07


今回の東日本大震災(NHKはまだ東北関東大震災と呼び続けている。そろそろ統一してもいいのでは・・・)は、日本の歴史始まって以来(古文書に記されている範囲でのことだが)の巨大災害となってしまった。想像を絶するという喩えがあるが、正にこのことだと思える。誰一人としてこれだけ甚大な被害が出る災害を予測できただろうか。だが、被害が意外と少なかった村や町には、古くからの言い伝えや過去の大災害の碑が残されていたケースがあったようだ。津波が来たら、とにかくこの碑より上に行けと、爺さんや婆さんに言われていて助かったという話がでてきている。何代にも渡って語り継がれる伝承の大切さがこのような大惨事を経験すると身にしみてくる。そして、意外と多いのが、誰かを助けるために戻って帰らぬ人になった人たちだ。極限状態の中で、果たして自分はそんな行動がとれるだろうかと思うのだが、こればかりはその状況でなければ分らないことかもしれない。仮設住宅をいくら建てても足りないほど被災者があふれている現状を見ると、人間の忍耐力でどこまで保てるものなのか試されているような感じもしてくる。大人しい日本人だからきっと耐え抜いて、どん底から這い上がってこれるようにも思えるのだが、あまりにも時間がかかりそうで、老人や子供たちなど、弱い者から手を差し伸べる必要がありそうだ。
今回の大震災はもう一つの大災害というのか、大惨事というのか、原発からの放射能漏れ事件が国際問題となっている。現在進行形の大事件であり、田原総一朗 氏は今回の福島原発問題を「第二の敗戦」と呼んでいるほど、日本にとって二回目の世界大戦の敗北と思えるほど、国家にとって損失が大きく、すべてを失ってしまったと言い切っており、楽観的な政府首脳陣を痛烈に批判している。実際に、海外メディアの報道をみると、日本ブランドはすべて危険、日本から届くものはすべてガイガーカウンターで放射能検査をするしかないような論調で、日本の楽観的なメディアとはあまりに対照的で、温度差が激しく、放射能に対するデリケートさが当事国と非当事国ではこれほど違いがでてくることに驚いてしまう。でも、今回の福島原発問題が隣の韓国で発生したとしたら、日本人はどんな反応をするかを考えると、海外の異状とも思える反応は至極当然のように思える。放射能漏れ問題が起こってしまった当事国の日本だから、逃げようがないという諦めがあり、どうしても良い方向に考えたがるし、なんとか治まって欲しいという期待と、日本ならなんとかするはずだという、全く根拠のない期待感ばかりが大きくなっている。一番最初に放射能汚染の報告があった時、マイクロシーベルトという単位の話がほとんどで、それでも放射能は怖いと思っていたのが、今はどうだろう、100ミリシーベルトでも長時間被爆しない限り健康被害はそれほどないという話にすでに納得してしまっている自分がいるわけで、非当事国の人々にとっては、日本全体が放射能に汚染されていると思ってしまっていても不思議はないだろう。おまけに、原子炉から出てきている高濃度の放射能汚染水を海に垂れ流している状態が続いていたり、全く解決の兆しが見えてこない現状を見れば、とても小さな島国である日本全体が放射能で汚染されていると勘違いしてもしょうがないようにも思える。この汚染された日本とういう風評を払拭するにはかなり時間とPRが必要になることは間違いないだろう。何よりもまず、福島原発の放射能の封じ込めと石棺化しなければ何も始まらないわけで、技術大国としての日本の命運もかかっているこのミッションを早急に仕上げなければ日本の未来はない。日本の英知を結集しても、本当にこんな程度のものなんでしょうかね? ハヤブサを創った技術の国なのに、災害用遠隔操作ロボットとか、瞬間冷却装置とかバンバン作れないものでしょうかね? もっと海外の博士級の学者さんとコラボレーションして、早いとこ安全宣言をして、世界を驚かせて欲しいものですが……。

 

 

 


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