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■よりみち~編集後記
更新日2020/04/23



新型コロナウイルス(Covid-19)が3月12日にWHOでパンデミック宣言されてから1ヶ月以上が経過していますが、世界の情勢はかなり変化が起こってきています。発生源の中国がすでにウイルスの第一波の封じ込めに成功しており、都市封鎖をしていた武漢市も徐々に解除を始めており、大都市ではすでに日常の生活に戻りつつあるとの報告もあります。韓国や台湾もほぼ封じ込めに成功しているようで、感染拡大で困っている国に支援する余裕を見せています。その一方で、まだ第一波の封じ込めどころか、さらに感染拡大している国も多く、この感染者数の増減は各国の対応策によってかなり開きが出てきているように思えます。データで検証してみると、4月16日から4月23日の1週間で、世界全体で、感染者数が54万6,172人(死亡者数4万8,590人)が増加しており、先週(4月8日~16日)54万1,605人(死亡者数4万3,860人)とほぼ同数の増加で、パンデミックの勢いはそのまま継続していることが解ります。

日本はどうかと言うと、先週(4月8日~16日)で感染者数3,254人(死亡者数16人)だったのが、今週(4月16日~23日)は感染者数3,396人(死亡者数158人)と相変わらず3千人をオーバーしており、死亡者数が140人以上増えていて、4月7日に発令された緊急事態宣言による外出自粛要請にも拘わらず、その効果がほとんど数値には出てきていない状況です。感染拡大が止まらない国は、アメリカは先週が205,521人(13,596人)で今週も203,117人(18,247人)とほとんど変化がなく、死亡者数が5千人近く増えているほどです。イギリスは先週が37,002人(5,757人)で、今週が35,019人(5,232人)とほぼ横ばい状態ですが、フランスは先週が24,158人(6,298人)で、今週が11,193人(3,629人)と半減しています。最初に医療崩壊したイタリアは、先週が25,733人(3,976人)が、今週が22,172人(3,440人)と若干減少してきているようで、スペインは先週が30,943人(4,024人)で、今週が30,756人(3,138人)と感染者数は横ばいですが、死亡者数は減少したようです。かなり封じ込めに効果が出てきたとされていたドイツなのですが、先週は14,288人(905人)だったのですが、今週は23,727人(2,131人)と、また増加に転じており、封じ込めの難しさを感じます。

感染拡大が気になる国は、トルコ(感染者数98,674人-死亡者数2,376人)、イラン(85,996人-5,391人)、ベルギー(40,956人-5,998人)、オランダ(34,842人-4,054人)、ロシア(57,999人-513人)、ブラジル(40,581人‐2,575人)、インド(19,984人-640人)などがあります(4/23現在の数値)。また、緊急事態宣言などは出さずに、通常の営業や学校も平常通り行い、経済活動を優先しているスウェーデンが注目されています。北欧諸国の中では最も感染者数も、死亡者数も多くなっていますが、都市封鎖や外出自粛要請などを実行せずに、感染者数が現在15,322人(死亡者数1,765人)と、他の欧州諸国に比べて感染爆発は起こっていないようです。ただし、先週も今週も感染者数が3,500人以上と増え続けており、このまま外出自粛をしないで大丈夫なのかと心配する専門家も出てきているようです。モデルケースとしてスウェーデンの対応が注目されます。(越)

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