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■よりみち~編集後記

 

更新日2012/07/12


日本という国はどこに行こうとしてるのか、最近ちょっと不安な気持ちになっている。多くの日本人が同じ気持ちで、頭の中がモヤモヤした状態になっているように思える。自民党の50年間の政治腐敗をなんとかしたいと、頼りない民主党だが、自民党よりもましだろう、なにか少しくらいは変えてくれるだろう、もうちょっとまともな方向に舵を切ってくれるのではないかと投票した人が多かったはずだ。ところが、期待はしていなかったとはいえ、何も変えられない、何も決められない、終いには、あれだけ公約実行をスローガンにしていた民主党が、マニュフェストすら放棄する発言をして、最後は自民党と公明党に泣き付いた形になったわけで、民主党の存在価値すら現実的にはなくなってしまっている。
民主党はどうしてこうまで何も実現できなかったのだろう。明らかなのは、日本の官僚制を甘く見ていたことは確かだ。官僚から政治を奪回するとまで、大上段に振りかぶったまでは格好も良かったのだが、お手並み拝見で、しばらく黙って政治家の動きを見ていた官僚たちが、“こいつらなんにも分ってないぞ、やれるもんならやってみろ”という態度で、すべてにおいて非協力という態度に出たら、何も政府の動かし方を知らない政治家では、全く機能しないことが判明。最初に格好良く宣言していた改革方針をことごとく以前の形式に戻すという、政治家が一番やってはいけないことをせざるを得なくなり、野田政権に至っては、官僚に忠誠を誓うまでに方針転換し、マニュフェストに全く触れてもいない消費税増税という踏絵を踏まされ、忠誠を確認させられる始末で、これでは自民党野田派と今の民主党が呼ばれても、全く違和感もなく、また反論すらできない状況にある。
さらに、選挙しか興味のない小沢氏が、マニュフェスト違反の消費税増税反対と原発反対を旗印に新党『国民の生活が第一』という、冗談のような名前の新政党を立ち上げて、我こそは本家本元の民主党だと分裂状態となり、民主党政権自体が崩壊してしまったような印象だ。この状態で選挙になったとして、誰に投票しろというのだろう。民主党ではなにも変えられないどころか、かえって悪くしてしまったわけで、それでいて自民党がそれまでの政権与党時代の反省をして、心を入れ替えてまともな政治をしてくれるかといえば、ほとんど旧態依然で、若手も成長していないし、世代の交代もできていない状態で、とても任せられない。結局のところ、地方から政治を変えていくことをスローガンに古い体質の改善と時代にマッチしたシステムへの変革を目指す、橋下氏の大阪維新の会の動きがとても新鮮に映るわけで、独裁的な言動や徹底的なリストラ政策など、かなり危険な匂いもありながら、着実に成果を上げて改革路線を推進している大阪エリアなどの動きに引き寄せられる政治的な魅力が出てきていることは事実である。
しかしながら、いつも思うことは、政治家がこんな発言をしたとか、どこの党首が誰を批判したとか、こんな日本の一大事な時に、政局の話題でメディアが振り回されていていいのかということで、東日本大震災の復興支援、フクイチの原発処理問題と脱原発への推進、デフレ経済の打開、年金問題や生活保護の問題、沖縄普天間基地移転問題などなど、明日にも決断しなければいけない緊急課題が山積み状態の時に、「国民の生活が第一」と、政治家として当然のことを、お題目のようにとなえても、それは「自分の選挙が第一」としか聞こえないのであって、この際、全員政治家をクビにして、まともな官僚たち同士で選挙をやって、大事な法案はすべて国民投票制にした方がよほどまともな政治になるのではないかと思えるのだが……ちょっと危険すぎるか……(越)

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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