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■よりみち〜編集後記

 

更新日2010/07/15


サッカーワールドカップ南アフリカ大会がやっと終わった。時差の関係で日本時間の午前3時30分頃から試合が始まるので、寝不足ぎみで仕事に出かけた人が多かったはずだ。朝の5時半とかに試合が終わってから寝るには時間が短く、結局そのまま朝食を食べて会社へ向かうのだが、いつもより電車内で寝ている人が多かった気がする。試合の結果は、スペインが悲願の初優勝。オランダは惜しくも2位。スペインと互角に戦ったドイツが3位で、結局、トップ3をヨーロッパで独占した。スペインのパスサッカー、オランダのカウンター攻撃、ドイツの組織サッカーが世界の主流ということだろうか。日本はベスト16という結果に終わたが、一次リーグを勝ち残り、決勝トーナメントに進んだことだけでもすごい話で、トーナメント1回戦のパラグアイとは0−0で決着がつかずPK戦で惜しくも敗れたわけで、可能性は十分あったことになる(最後の決着をつけるPK戦はなんとかならないものだろうか? 実力でもなんでもなく、元日本代表監督のオシムさんも言っているように、あれはサッカーではなくトランプのようなもので、コイントスで決める方がよほど潔いし、選手に禍根を残さないように思える)。それにしても、今回の日本チームは後世に語り継がれる素晴らしいチームとなるだろう。
今回のワールドカップで問題になったのは、試合中の誤審だった(過去にも誤審が多かった。マラドーナの神の手ゴールもその代表だろう)。超スローモーションビデオにより選手の動作がすべて記録され、審判の判定をTVビデオが検証することになり、審判員の判定が必ずしも正確ではなかったり、見落としているケースが少なくないことが明らかになった。これがビデオ判定を一部取り入れたプロテニスでなら、誤審をチェックすることも可能だが、サッカーの場合は、ビデオは一切参考にもされていない。結局、試合後に主催者のFIFA会長が謝罪したり、審判員が非を認めてニュースになったりしていた。特にひどかったのが、イギリス‐ドイツ戦での誤審は世紀の誤審と呼ばれているほど明白な得点だった。もしこの1点がイギリスに入っていたら明らかに流れが変わり、結果も変わっていた可能性もある。また、決勝のオランダ‐スペイン戦でも、オランダのメディアでも騒いでいたが、延長戦終盤のコーナーキックのはずがゴールキックになったのは、GKの手がボールに触っているのを審判だけが見落としたもので、観客もTVもすべてそれを見ていた。もしあのコーナーキックがあればゴールが生まれていたかもしれないと、主審を非難している。確かに超スローモーションビデオで再生すると、反則キックがどこの部分に当たって倒されたとか、足が当たっていないのに倒されたふりをしているとか、あまりに正確に判断できるわけで、将来的なサッカーの試合にはオートマチックのビデオ審判がホイッスルを吹き、それを人間の審判が指示を出す係になっているかもしれない。少なくとも誤審でエキサイトすることはなくなるし、わざと倒れるシミュレーションのような判定がなくなるかもしれない。でも、すべてビデオ判定というのも味気ないだろう。その折衷案として、プロテニスのように1セットにつき3回までビデオ判定を要求 (チャレンジ)する権利を持つように、1試合に3回までビデオ判定にチャレンジできるようにしてはどうだろうか? それでもずいぶん試合のリズムが変わるだろうし、試合がそのために中断することは優勢の流れまでも変えてしまうから、どうも無理がある。このビデオ判定は、今後のスポーツの試合で採用するかどうかの問題が大きくなっていくのは間違いないだろう。フェンシングのように、ビデオ判定なしでは成立しなくなったスポーツもあるわけで、公正なジャッジを要求される国際試合などには、ビデオ判定を取り入れる必要あるように思えるのだが・・・。

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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