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■よりみち~編集後記

 

更新日2017/10/26



なんとも無駄そのものの衆院解散総選挙が10月22日終わった。その費用は632億円とも言われ、総理独断のご都合解散で巨額の税金が浪費されたことも前代未聞だろう。解散の理由を「国難」(キタの脅威と言う割に一度もミサイル行動もメッセージもなく、カリアゲ君も自分が国難のネタに使われて迷惑している証拠だろう)、そして取って付けたような「消費税10%の教育無償化に向けた使途変更」(全く自民党内でもコンセンサスがとれていない)が解散の理由だと言い張る。通常国会を冒頭解散したのは、モリカケ問題の追及から身を守るためであり、選挙により信任を受ければ禊(ミソギ)が終わったことになり、しばらく国会を開けなければモリカケのことは忘れてくれるという切羽詰まった究極の選択だったのだろう。
結果は、安倍政権の信任者が51%であるにもかかわらず、自民+公明の与党勢力がなんと3分の2の議席を占めるという信じがたい結果となってしまった。安部政権の過半数超えは事前に報道などで分かっていたが、憲法改正の国会決議に必要な衆院議員3分の2が今回の選挙で達成したことは、さらに危険なフェーズに突入したことになる。自民党内では笑いが止まらないだろうと思っていたら、意外にも「結果を謙虚に受け止め…」とトーンが低く、反省を促すコメントも多く、安部総理の勝利宣言に至っては、全く笑顔がないのだ。安部ポチさんが思い描いていたシナリオとは全く違った展開になって、それが喜んでいられる状況ではなくなったからだろう。
安部ポチさんの誤算は、1)まさか小池さん自身が希望の党を立党すると思っていなかった、2)その希望の党がリベラル派をきっちりと排除して第二自民党が暴露されたこと、3)最も恐れていたリベラル新党『立憲民主党』が立党してしまい、破竹の勢いで希望の党を凌駕してしまったことだろう。安部ポチさんの解散総選挙の筋書きは、人気が低迷していた民進党に山尾志桜里議員のスキャンダルが飛び出し、党首選で勝利したばかりの前原党首の体制づくりが失敗し、さらに共産党嫌いの前原氏が野党共闘を拒否することで、民進党がこれまでで最悪最低の支持状態となっていることを見越し、雲行が怪しくなっているモリカケ隠しをやるには今国会冒頭解散しかなく、これだけ選挙の準備もままならない状況では、野党再編の時間もなく、自公でなんとか過半数以上は見込め、共産党との野党共闘もない民進党はさらに議席を失ない弱小化するはずと考えていたのだろう。
ところが、いきなりの希望の党が出現して、民進党が衆院議員全員が離党して希望に合流を決定。自民党に対抗する第二極として安部政権打倒をぶち上げ、小池党首が次期総理まで狙っているのではとマスコミに大いに持ち上げられた途端、何を血迷ったのか踏み絵や協定書でリベラル派を徹底的に排除してしまい、さらに前原党首はこれを「想定内」として、希望の党の暴走を許してしまったのだ。この不可解な陰謀で修復不能となり、時間切れでここまでかと思われていた10月3日、民進党代表代行の枝野氏が「立憲民主党」を公示日10日の1週間前に立党したのだった。小池・前原両氏が一番恐れていたのが、リベラル派の結束であり、希望の党の成功の条件はリベラル派の一掃だったはずで、そのために小池・前原両氏の時間稼ぎの工作だったのだ。これしか時間がなければ立党など不可能と思っていたはずだ。これぞ火事場の馬鹿力である。小池・前原両氏、さらに民進党離脱組の細野氏の陰謀で、追い落とされたリベラル派に対する同情が支援活動に結び付き、民進党内の身内を裏切った前原氏への反感の方が強くなり、安部ポチさん以上に右翼的な小池氏に対する嫌悪感が増幅されたようだ。これが立憲民主党の大躍進に繋がり、希望の党は野党第一党も奪えない惨敗の結果となった。
安部ポチさんとしても、まさかリベラル派が集結して立憲民主党が総選挙で出現するとは考えておらず、民進党がさらに混乱して弱小化するとばかり思っていたのが、希望の党の反動勢力として、リベラル新党が反憲法改正を旗印に立ちはだかることになった現実は、のらりくらり作戦で忘れさせる予定だったモリカケ問題の追及もさらに強硬にやってくることが確実で、楽勝気分で逃げ切れるものと思っていた憲法改正論議にも暗雲が立ち込めてきている。モリカケ隠しの攻防はさらに白熱するが、安部ポチさんは国会の開催を遅らせ、審議時間を短縮し、あらゆる手でモリカケ隠し工作を行ってくる。選挙で禊(みそぎ)が終わったとの論法で、時間切れで追及を終わらせる魂胆は見えている。野党は打倒安部政権の姿勢を貫き、立憲同盟での共闘体制を創り、安部ポチさんの狼藉の数々を断固阻止して欲しいものである。
(越)

 

 

 


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