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■よりみち〜編集後記

 

更新日2012/11/16


やっと今日(11/16/2012)、国会が解散となった。年内中は無理だとか、年末ギリギリに解散して選挙は1月だとか、国会の解散ばかりが議論の中心で、肝心の政策など一切関心なく、解散のための道具にすぎない状態で、つくづく日本の政治レベルの低さにあきれてしまった。すべてが政局に変わってしまうのだ。この法案を通すための条件として、国会解散を約束せよだとか、大臣が言った言わないが問題になって国会の審議が止まったりと、この国の政治家は国を良くするために働くという政治家本来の使命をどこかに置き忘れているとしか思えない。どうやって次の選挙に勝ち残るか、なんとかして国会議員のバッジを死守したいという私利私欲の論理ばかりが浮き彫りにされてくる。当然、どんな政治家も最初は立派な志(こころざし)を持って国会議員に立候補し、選挙戦で舌戦して当選した方たちばかりである、そして国民の代表として選出された充実感と使命感を胸にキラキラした眼を輝かせて国会に入った途端、ほとんどの人が駆け引きと政局ばかりを気にし、次の選挙に生き残ることばかり考える政治屋に早替わりしてしまうのが不思議でしょうがない。国会という場所、代議士という職業に何か特別の魔力があるとしか思えない。一人の政治家では何も変えられない、政治は数の論理でしか成り立たないという現実にすぐにぶつかってしまい、政策集団、会派、党派に属さない限り、自分の主張など誰も相手にしてくれないという現実が、そのような政治屋根性に作り変えていくのかもしれないのだが、初心に戻って考えてもらいたい。国を変えたい、良くしたいという志で代議士に立候補した際に、職業として政治家を選んではおらず、安定を求めて政治家になったわけではなかったはずだ。政治家が職業化してしまったことに最大の腐敗原因があるように思えるのだ。北欧諸国の考え方のように、代議士は名誉職であり、基本は無報酬・兼任方式というボランティア的な発想まで日本の政治が変われないことは承知しているが、地方議員や一般選出の国会議員までは兼任方式で充分ではないかと思える。そうしないと代議士というポジションにしがみつく悪しき政治屋ばかりを作り出すだけになってしまうのではないだろうか。
今回の衆議員選挙と東京都知事選挙はかなり混乱が予想される。2012年が世界的な変り目の年だと言われてきていたが、日本も同様に、大混乱が起こりそうだ。15政党が選挙で戦う日本史上初めてらしい。アメリカ大統領選では、オバマ大統領の再選で決着したが、最後の最後までギリギリのせめぎ合いで、民主党の大統領を再選できたものの議会は共和党の圧勝で、この国も大ねじれ国会で何も決められなくされたオバマ大統領がどう融和するのかが注目されている。一方の中国も11月15日に習近平総書記体制が発足したばかりで、習氏らの太子党(高級幹部子弟)、江沢民前国家主席派の上海閥、胡錦濤派の共産主義青年団の綱引きがはげしく、習近平総書記の指導力を不安視する報道もみられる。ヨーロッパも国家の財政破綻問題で揺れ動くギリシア、スペイン、イタリア、アイスランドなど、失業率の上昇など雇用問題が深刻で、先進諸国でうまくいっている国など全く聞こえてこない。そこにきて中東の大混乱状態に拍車がかかってきている。シリアの内戦問題、イスラエルとパレスチナ紛争拡大、イランの核問題など、どこの国の政治も経済も破綻寸前という状態で、状況はさらに悪化している。そんななか、日本も例外ではなく、政治も経済も先行き不透明、光すら見えてこない状態にあり、世界的な状況に照らしても、そう簡単に右肩上がりの回復は当分無理だろう。こんな時代だからこそ、政治が期待されているわけだ。政治的な判断がさらに日本をダメにするだろうし、政治的な改革で経済の方向性が変わったり、新しい動きや雇用が生まれたるするわけで、乱世だからこそ強いリーダーシップを持って政策を推進できる国会議員が求められている。80歳になる石原元都知事が第三極を結集して、古い日本の官僚主義制度をぶっ壊すために「立ち上がれ(立ち枯れ)日本」を「太陽の党」だかに名称変更して、次期総理大臣を狙うようだし、大阪の橋下市長も「日本維新の会」を立ち上げて、日本の政治体制を根本から改革する動きも、これまで幾度となく取り組んできた日本官僚主義体制が打破できるというのであれば大歓迎ではあるのだが、すぐに憲法改正に話を持っていこうという言動はかなり危険だと思っている。右翼化も最近の世界的な傾向のようで、経済が不安定になると必ず国家の安全保障の問題や国益の確保など、民族問題や領土問題が浮上する傾向があり、そこに我々を誘導しようとするのは御免被りたいものである。憲法改正はこのような混乱期に議論すべきものではなく、経済や雇用が安定しているときにゆっくり議論すべきもので、火事場泥棒のような状態での憲法改正だけは避けたいものだ。特に、80歳の高齢で、最後のお勤めと言っている人には最後っ屁をやられないように監視しておくべきだろう。(越)

 

 


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