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■よりみち~編集後記

 

更新日2013/11/21


とんでもない法案が成立しそうな雲行きである。言わずと知れた『特定秘密保護法』のことだ。安倍内閣が課題としている憲法改正とTPPへの参加の流れから出てきた驚くべき法案である。安倍内閣は、まるで日本を戦前の軍国主義に戻そうとして企んでいるようだ。憲法改正、TPPの参加、そして特定秘密保護、すべてアメリカからの要請に、まるで忠犬八公のように擦り寄り、尻尾をふりふり、自民党圧勝の今しかないチャンスを逃すまいと、なり振り構わず我武者羅に法律を作ってしまおうという考えのようだ。結局のところ、覇権争いに陰りが出始めたアメリカにとって都合の良い同盟国・日本を再生するために企てられた戦略のように思えて仕方がない。
9・11以降、アメリカは中東イスラム圏のテロ対策で国力を奪われ、アフガニスタンやイラク戦争の失敗、そしてイランやシリアでも影響力を示すことができず、代わって中国やロシアが影響力を強め、今や世界のリーダーだったアメリカの存在感は失われつつある。頼りにしていたEUのヨーロッパ諸国は、簡単にはアメリカに尻尾を振らなくなってしまっているのが現状だろう。これからの難局に不可欠なのは、アメリカと一緒に戦ってくれる戦争パートナーの確保であり、アメリカ国内でも無理ができない膨大な金額となる戦費の確保が急務なのだ。中国はパートナーどころか、アメリカを手玉に取ろうと懸命になっている存在であり、ロシアは油田開発で鼻息が荒く、アメリカの言うことを聴く耳など持ってはいない。そうすると、脅かせば金だけはすぐに出てくる日本を、今度は戦争要員として動かせるようにしたいと本気で動き出しても不思議はない。そんな時に、飛んで火に入る夏の虫の安倍政権の誕生なのである。自ら日本国憲法を変えるのが自分の使命だと言い切るような総理大臣がアメリカに擦り寄ってきたわけで、中国や韓国との対決姿勢はアメリカにとっては大歓迎であり、ちょっと日本に安全保障条約で同盟国だから安心してねと言うだけで、後は高みの見物で勝手に日本がアメリカの先鋒気取りで勝手に動いてくれるわけだから、笑いが止まらない状態だろう。そして、今度は着々と同盟国らしく一緒に戦争に参戦してくれる関係を工作すればよいと、憲法改正に向けて徐々に圧力を掛けてきているわけだ。
特定秘密保護というのも、国家的な機密や外交上の機密と言っているように、要はアメリカの強引な脅しや裏工作を外に漏らさないで、秘密裏に進行するためのものであることは明白だ。それを嗅ぎ付けようとした段階で処罰できるようにする法律で、いくらでも拡大解釈が可能となり、アメリカの政府関係者に誰かが接触しただけでも、国家秘密を探ったとして処罰できる訳で、その機密事項といわれるモノが全く不明のまま逮捕されたり、職を失ったりすることが考えられ、マスコミも手出しができない状態にできる恐ろしい法律となる可能性がある。この法案が成立した段階で、日本にも戦前の治安維持法のような恐怖政治が復活する可能性がある。ここまで危険なこの法案に対して、自民党の国会議員の中から心ある議員の発言が聞こえてこないのが不思議でならない。それほどまでに党内での口封じが完璧にされてしまっているのだろうか?(越)

 

 

 


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