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■よりみち~編集後記

 

更新日2017/01/12


2017年1月20日、来週にはトランプさんがアメリカ大統領に就任する。2017年の始まりは、このトランプづくしだった。トランプさんもどんどんと閣僚内定者を発表していく中、大統領選以来求めに応じていない記者会見をついに開くことになった。これほど次期大統領が会見を開かないのも初めてのことだという。トランプさんの使うメディアは、主に「Twitter」だ。ニュースに流れるトランプさんのコメントのほとんどはこのSNS(social networking service)から発せられたものだ。テレビやラジオや新聞・雑誌ではなく、トランプさん自らが発するSNSしかない。ネットで大統領になった最初のヒトかもしれない。

その次期大統領の初めての記者会見のニュース番組を見て驚くばかりの展開で、皆が心配していたそのままのことが実際に起こっていた。これが世界のリーダーとしてのアメリカの大統領になるヒトだと、今になっても納得できない、悪夢を見ている光景が展開していた。感情を爆発させ、CNNを名指しで批判し、質問を拒否する最初の記者会見も前代未聞だろう。トランプさんを支持した人たちもこの会見には失望したはずだ。このトランプさんが大統領となり、アメリカの核のボタンを持ち歩くと思うと暗澹たる気持ちに陥る。

選挙の時と違って、意外とまともな政策を打ち出してくるはずだとか、選挙戦で言っていたことをそのままやれるはずがなく、結局何も変わらないかもしれないと、希望的観測ばかりが飛び交い、プーチンさんとは上手くやれるからロシアとはかなり接近するだろうが、中国嫌いだから中国と経済戦争が始まるとか、外交手腕も全く見えないから、専門家といわれる先生たちもトランプ占いをしているような様相だ。ただ一つだけ言えることがある。“アメリカはパンドラの箱を開けようしている”ということだ。パンドラの箱の底には“希望”が残っていて、最後にはその姿が見えてくるという説もあるようだから、その希望がすぐに見えてくることを信じるしかないようだ。(越)

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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