■よりみち〜編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日


 

 

 

 

 


更新日2010/01/21


政治にはお金がかかると以前から言われてきているが、最近話題に上る政治家とお金の感覚には、はっきり言ってついていけないものがある。母親から毎月1,200万円の振込が何年にもわたって繰り返されていたにもかかわらず、その実態を全く把握していなかったという総理大臣がいて、6億円の贈与税ををすぐに支払ったとか、自宅の金庫に7億円という現ナマを何年もの間保管している民主党の幹事長がいて、土地の購入資金に4億円を台車に乗せて運んだという話とか、中堅ゼネコンの幹部が5千万円を大物政治家の秘書に渡したとか、そんな金は全く受け取っていないともめていたりと、この国の政治家の金銭感覚はこれで正常と言えるのだろうか? 政治に金がかかるのは確かだろが、その受け渡しに領収書が存在しないということに、とても庶民の感覚としては理解不能である。そして一番驚くことが、そうした大物政治家が率先して、金権政治をなくすこと、ガラス張りの政治を目指していることを公言し、官僚主義から政治家主導の国会運営を旗印に自民党批判を繰り返していたことである。これでは官僚たちの思う壺だろう。自分たちが襟を正して出直してこいと、巻き返しが起こらないはずがないではないか。いくら偉そうに事業仕分けを繰り返したところで、自分たちの金銭感覚の杜撰さや金権主義を指摘されて、反論などできる政治家がいるのだろうか。
金のかからない政治にすることはそう難しいことではないはずで、金がかかるのは人の心を金で変えたり、買収により人を黙らせ、それにより強力な権力を持とうとするからに他ならない。数の論理だけが政治を動かすと思っている古いタイプの政治家が今も権力の中枢を占拠しているからだろう。そして、彼らの論理は、決して私腹を肥やすために金を使うのではなく、この国を守るためには金が必要であり、自分のために浪費しているのではないという我々庶民には理解不能な正義感さえ持っていることだ。私利私欲ではなく、この国の未来のために金を集め、正当な政治資金を使ってどこが悪いのかという開き直りの思想なのではないだろうか。きれいごとでは政治は動かないという古いタイプの政治家がまだまだ主流なのだ。お隣の中国では賄賂という考え方が存在しないそうで、役人もも政治家も企業家も当然のように賄賂を要求し、渡す方もそれが習慣化しているようだ。中国の本物の近代化はまだまだ時間がかかりそうだが、日本の政治家と金の問題は、この中国の現状を笑っていられるのだろうか? 巧妙にカムフラージュして、クリーンなイメージにすることには成功しているようには見えるが、根底は中国とそう変わらない古い体質のままの政治家ばかりのように思える。 (

 

 


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