■新・汽車旅日記 ~平成ニッポン、いい日々旅立ち 第737回「新横浜~福井~東京、ぐるり一周(3)- えちぜん鉄道 -」 福井商工会議所の最寄り駅は福井鉄道福武線の商工会議所前駅だ。わかりやすい。福井駅前から路面電車に乗って10分ほどだ。それを遠回りして行く。私はJR福井駅の改札を出て南口を出た。福井鉄道の駅とは反対側だ。工事中の新幹線高架駅を通り過ぎれば、えちぜん鉄道の福井駅がある。赤くて四角い建物だ。2月に来たときは外観ができあがっており、壁の赤色はサビ止め塗装の色だと思った。しかしこれが本塗装で、木材を使った内装と相性の良い“さび色”にしたという。プラットホームの天井は永平寺の格天井を模したという。ならば建物は朱色にしたと言えばいいのに、さび色である。鉄道の鉄のイメージを重ねたか。プラットホーム階の側面はガラス張りで電車が見える。鉄道模型の陳列ケースのようでおもしろい。格天井も見えるけれど、磨かれたガラスのせいで向かいの…
杉山 淳一 ※只今休載中 バックナンバー
2024/07/11掲載
■店主の分け前 ~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと 第482回「流行り歌に寄せて No.277 「女のみち」~昭和47年(1972年)5月10日リリース」 ぴんからトリオの『女のみち』と、殿さまキングスの『なみだの操』を混同する人が、かなりの数いる。お互いの大ヒット曲『女のみち』と『なみだの操』。後者は昭和48年11月5日にリリースされているので、そこには1年半の差があるが、何十年と経ってしまえば、同じような時期になってしまう。また、『なみだの操』という曲名を、歌詞に出てくる『女の操』と勘違いしている人も多く、混同しやすい。また、双方ともコミックバンド出身であり、ヴォーカルも宮史郎、宮地おさむと名前も似ているので、なおさらである。彼らは、当時「西のぴんから、東の殿キン」と並び称され、たいへんな人気グループであった。さて、話を『女のみち』に絞っていこう。正式名称「宮史郎とぴんからトリオ』のメンバーは…
金井 和宏 バックナンバー
■西部開拓時代の伝承物語 ~黄金伝説を追いかけて 第12回「ホールデン・ディックの盗まれた黄金」 1881年のことだから、カリフォルニアはすでにメキシコからアメリカ合衆国の手に渡っていた。ネバダからサクラメントへ三人のガンマンに守られながら金を積んでいた幌馬車を輸送している時、突然、一人の盗賊が現れ、三人の護衛を撃ち殺し、御者と同乗していた旅行者を駅馬車から降ろし、追い立てるように徒歩で来た道を引き返させ、盗賊は隠してあった自分の馬に駅馬車に積んであった金を移し、消え去ったというのだ。この話の導入部はいかにも胡散臭い。クリント・イーストウッドじゃあるまいし、三人の護衛のガンマンを一人の賊が撃ち殺すのは不可能ではないだろうが、現実には起こり得ないことだ。御者や旅行客もいたのだから、襲撃された場所を確定するのは容易なことだろう。しかしながら、マドック郡のどこかというだけで、はっきりしていない。
佐野 草介 バックナンバー
■亜米利加よもやま通信 ~コロラドロッキーの山裾の町から 第858回「スマホはエゴイスティックな道具?」 私たちの山裾の生活ではスマホやiPhoneがなくても別に支障はありません。第一、携帯やWIFIの電波、シグナルが不安定で、そんな道具を使えないからです。これはこの台地に住む住人、主に牧場関係の人たちにとっても同じで、誰もスマホなんか持っていません。下の谷間の町まで通っている人は持っているでしょうけど…。病みつきになってしまったドイツ、ライプチッヒで開かれる『バッハ音楽祭』に行ってきました。この田舎町から旧東ドイツの中都市まで飛行機を4回も乗り換えての旅でした。それでも、音楽祭はとても素晴らしいものでした。でも、ここで書きたいのは音楽祭のことではなく、一歩この森の高原台地を離れると、スマホ文化圏?に入ってしまい、スマホを持っていないと人間扱いされないことです。「私たちが住んでいる所に電波が届かないから…」と言うと、そんな地域がアメリカにあるのか、お前たち月の裏にでも住んでいるのかという顔を…
Grace Joy(グレース・ジョイ) バックナンバー
■ドレの『狂乱のオルランド』 ~物語の宝庫、あらゆる騎士物語の源 第9歌 旅に出たオルランドの冒険 第3話「残虐王チモスコに決闘を挑むオルランド」 さて前回は、残虐王チモスコの醜い王子との結婚を迫られたオリンピア姫が、父親のオランダ公がチモスコに攻め落とされるのだけは避けようと、自ら結婚を受け入れるふりをして、チモスコの王子の寝室で王子を待ち受け、夜中に従者を導き入れて王子を殺害したところまでお話しいたしました。もちろんオリンピア姫のしでかしたことは、朝になれば明らか。オリンピアは、もう一人の従者の助けを借りてチモスコの居城から脱出して姿を隠したのだった。事態を知ったチモスコは烈火のごとく怒り、以前にも増して公国の民を苦しめ始めた。そしてそのことを風の便りに知ったビレーノは、すぐさま配下の兵士たちとともに船に乗って民とオリンピアを救うべくオランダ公国に向かったのだった。しかし、軍事に長けたチモスコ軍に、少数の部隊が敵うはずがない。ビレーノの部下たちはたちまち打ち負かされ彼も捕虜となって…
谷口 江里也 ※今週休載です
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■よりみち~編集後記 7月7日の東京都知事選挙は、予想通り小池百合子都知事の三選という結果に終わりました。立憲民主党のマドンナ蓮舫の出馬という女帝対決が話題にはなりましたが、自民党都議連の全面的なバックアップと自らの都民ファーストの動員力で291万8千票を確保、前回得票数366万1千票から70万票落ちてはいるものの余裕の再選結果である。元最側近である小島敏郎氏からの学歴詐称の爆弾告発により、公職選挙法違反で刑事告発されているにもかかわらず、一切メディアでは質問を受け付けず公開討論も逃げ回るというか回避する戦略は元キャスターならではのメディア統制力に脱帽するしかない。結局のところTVや新聞メディアでこの学歴詐称問題を取り上げたところはなく、ネットメディアによる追及では選挙にそれほど影響力がないことが露呈されたように思える。神宮外苑の樹木伐採、旧オリンピック選手村「晴海フラッグ」分譲マンション格安払い下げ問題、築地市場跡の再開発、プロジェクション・マッピングの無駄遣い、大手デベロッパーへの大量の都幹部職員の天下り、関東大地震の際の朝鮮人虐殺…
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■鏡の向こうのつづれ織り ~谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空 [全24回] 谷口 江里也
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