■よりみち〜編集後記

 


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更新日2009/03/19


世界的な金融危機で失業率が大幅に上昇することが予測されているが、最近のスペインの失業率をニュースで見て驚いた。今年の1月の時点での失業率が14.8%だというのだ。今は3月中旬だから、さらにその数値は悪化しているらしく20%を超える可能性も指摘されている。スペインの総失業者数は、なんと3.481.859名(1月時点の数値)に達しているとのことで、350万人が仕事なしの状態なのである。すでに5ヶ月連続で失業者が毎月10万人以上増加しており、1年前と比べると50%以上増加しているというのだから正に深刻な社会問題だ。もちろん、この数値はヨーロッパでダントツのトップで、EU平均が7.6%、ヨーロッパ平均が8.1%の中で14.8%(1月時点での数値)という数値は、ちょっと心配な数値である。昨年の金融破たんをきっかけに不動産バブルが崩壊して、主に建設業界がほとんど壊滅的な状態にあるようで、観光国スペインとしては立ち直るためにはかなり時間がかかりそうだ。また、移民の多いスペインだけに、ただでさえ治安が悪くなっているのだが、この失業問題で一番影響を受けるのが移民のわけで、暴動なども起こる危険性も否定できない。どこの国でも国家的なプロジェクトで雇用問題をなんとか緩和する方法を早急に見出さないと、大変な事態になりかねない状況に近づいているように思える。
日本の失業率も上昇しているとはいうものの今年1月の失業率は4.1%で、欧米諸国のドイツ(7.9%)、フランス(7.5%)、アメリカ(7.2%)、イギリス(5.5%)と比較しても、まだまだ低率であることがわかる。アメリカも3月7日時点で8.1%に上昇していることを考えると、派遣切り捨ての問題や内定取り消しの問題などがあるものの世界的な失業者の激増という現象面では、まだまだましな状況ではあるようだ。ただし、日本とアメリカの失業率のカウントの仕方が異なっていて、アメリカは失業してアルバイトでなんとか食いつないでいる人も失業者としてカウントされているが、日本の場合は、アルバイトして食いつないでいる人は失業者とみなされておらず、完全失業者のみのカウントであり、アメリカ方式でカウントするとそう安心していられる状況ではないと指摘する学者も多いようだ。
今回の金融危機はマネーゲーム化した金融業界の破綻が要因であり、徹底的な再発防止策を世界的に構築して、このような理不尽な経済破綻状況を招かないように世界的な監視体制をしっかり作り上げて欲しいものだが、どうもどこかの国では企業献金すら禁止することをためらっているような状態で、ガラス張りの政治や金融というのはまだまだ夢物語にすぎないのかもしれない。でも、これが実現できなければ、結局、政治家のやっていることと言っていることは全く違っていて、二枚舌の建前論だけの政治屋さんの話はもう誰も本気で聞かないことをこの人種の人たちは全然理解していないのがとても悲しくなる。政治屋と官僚がうごめく永田町界隈だけがまだ昭和のままに取り残されているのかもしれない。地域では統合や合併で大いにリストラしているのだから、政治家もしっかりと65歳の定年制にして、議員数も半数にリストラしてリフレッシュすべきだと思うのだが、日本のオバマのような人は出てこないのだろうね。(

 

 


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