■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日


更新日2004/06/17


最近のニュースで気になったことや驚いたことをまとめてみた。
イラクでの米兵の死が800人を突破
アメリカ人のイラク戦争における犠牲者はすでに800人を超えている(最近さらに急増中)。アフガニスタンでも120人以上が犠牲になっており、この2つの国だけで、負傷者も合わせると5,000人近くに上っているという。暫定政権が安定期に入るまでは駐留するだろうから、さらにこの数字は増加するだろう。米軍の死傷者数でみると、イラク戦争は1898年のスペインとの米西戦争を上回ったというから驚きである。他人の国のためにこんなに多くの犠牲者を出してもまだ懲りないアメリカというのもすごい国だ。かつてのベトナム戦争は共産主義の脅威と戦うという大義名分があったからなんとか続いたのだろうが、今度のイラクは石油が裏側の目的なのだから説得力が弱い。日本も支援しているのは結局のところ安定した石油供給なのだから、あまりアメリカの真似をしてカッコつけ過ぎるとイランのように追い出されかねないから注意すべきだ。
てんぷら油で車が走る!?
石油つながりの話題だが、日本でも注目されるバイオ・ディーゼル燃料のことだ。実際にてんぷら油を家庭で精製したもので車を走らせることも可能らしいし、全国の自治体に先駆けて京都市では平成9年から廃食用油からつくったバイオ・ディーゼル燃料で約220台のごみ収集車を動かしているそうで、ガソリンよりもクリーンエネルギーであり、性能もそこそことのこと。今後は市内全域に廃食用油の回収を拡大し、市バスなどにも導入する予定。バイオ・ディーゼル燃料は、硫黄酸化物や二酸化炭素の発生が少なく、使用済みの食用油をリサイクルできることで、台所から流される食用油による河川の汚染も減少するわけで、地球の温暖化防止や河川の環境保護に役立ちそうだ。
「バイオディーゼル燃料の作り方」
http://www.nava21.ne.jp/~mcs/bdf.htm
世界一生活費が高い都市はやはり東京
外国人が暮らすのに一番生活費が高い国はどこか調査した結果、やはり東京が1位、大阪が4位にランクインした(マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング調査;世界144都市を比較)。最近のユーロ高やアジア通貨の高騰などの影響で、欧州やアジアの都市が上位を占める結果となった。たとえば、5位香港、7位ソウル、11位北京など、アジアが昔のようには暮らし易くなくなったようだ。欧州では、6位ジュネーブ、8位コペンハーゲン、9位チューリヒとやはりスイスと北欧が物価が高いようだ。かなり驚いたのがモスクワが3位、サンクトペテルブルクが10位とランクインしてきたことだ。反対に、ドル安でアメリカが10位以内に入っておらず、ちょっと不思議なランキングとなっている。やはり通貨による影響が大きいことが分かる。それにしても東京の1位に納得せざるを得ない。外国人がどんどん増えつづけているが、さぞや生活するのに大変だろうと同情してしまう。特にアジア諸国から見た東京の生活は脅威かもしれない。それでもリスクを侵してでも来てしまうのは、それだけ見返りもあるということで、かつてNYで出稼ぎを強行した経験者としては気持ちがすごくよく分かる。日本で1年間我慢して働けば故国で家が建つという現実があるわけで、アジアの人々の眼には、かつてのNYのように東京が写っているのかも知れない。(