■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日

 

 

 

 

 


更新日2005/08/04


政治の問題や外交の問題など、シロウトが専門家の真似をして語ったところで何の役にもならないし、虚しくなるばかりなのであまりコラムでは書かないようにしていたのだが、最近の日本の政治家のレベルの低さとマスコミの質の低下に怒りが込み上げ、我慢の限界点を超えてしまった。政治家のレベルの低さの問題は今始まったことではないし、これからもそう高くなることは期待できそうもない日本だが、近頃の郵政民営化法案の国会審議やその駆け引きの報道をウォッチしていると、とても21世紀の先進国と呼ばれている国の政治報道とは思えず、時代錯誤もはなはだしいと感じる。地下鉄同時多発テロで揺らぐ英国、自爆テロがさらに激化するイラク、核爆弾というジョーカーをちらつかせながら自らの安全確保と食料支援をねらう姑息な北朝鮮など、さまざまな危機的なニュースが飛び込んでくるこの日本で、今一番の話題が郵政民営化法案が可決されるかどうか、それも自民党の内部分裂問題と法案がすり返られ、自民の造反議員は何人かという票読みに明け暮れているマスコミと自民のイカサナイ爺様議員たち。まさに平和ボケと海外から批判されても弁解のしようがない。こんなことをしていて日本の政治家は本当によいのだろうかと多くの人が考えているのだが、選挙のことしか頭にないサラリーマン議員ばかりだから、もう改革などどうでもよい話になっているようだ。どうもその決戦投票が明日(8/5)に決まったらしい。混乱はするだろうが、一度は自民党が完全に解体した方が将来の日本のためになるように思える。だが、日本という国はこの“いざ”というのが滅法弱い国民だと思う。変化に弱く、徐々にいつの間にかというのが大好きなのだ。だから、最後の最後となると、必ず揺り戻しの法則がでてくる。それを小泉さんはちゃんと知ってのパフォーマンスのように思えてしかたがない。とにかくこんなことは早く決着をつけて、日本の政治そのものを変えて欲しいものだ。まずは時代に適合できていないすべての政党を解体し、国会と官僚も解体して、できるだけ小さな組織の21世紀国会を作り直すことから始めるべきだ。政治家は民間会社と同様に65歳定年として、選挙登録には国家試験合格を条件とし、ガラス張りの確定申告、不正が摘発された段階で公職からの永久追放、選挙運動も一切禁止して、インターネットと政府広報による情報登録のみとして、選挙資金が一切必要のない制度にできるはずだ。この時代であれば不可能なことではない。問題は郵政民営化の問題と同様に、頭の古い、自分の利権しか考えていない爺様議員の存在である。利権と選挙にしか興味のない政治家の時代はすでに終焉を迎えているにもかかわらず、まだその世界にしがみつこうともがいている姿は老醜以外のなにものでもない。どこの先進国でも理想的な国会などあり得ないとは思うのだが、日本の場合、古くからの官僚国家体制にやっと風穴が開いた状態なのだから、その風穴が閉じないように、政治の世界もすべてを一新して出直しを図るべき時期に今きているように思える。…しかしながら、どこを見回してもまともな政治家というか、この人ならと思えるリーダー的存在が見当たらないほど、時代錯誤の政党政治によって日本の政治家は骨抜きにされている。結局、誰も出てこないから、70歳を過ぎた石原さんに期待したりするわけで、ちょっと情けないことだ。(K

 

 

 

 


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