■よりみち~編集後記

 

■更新予定日:毎週木曜日

更新日2002/08/15

これまで金属アレルギーは人ゴトだと思っていた。なぜならどんな安いシルバー(露店で買った100円のピアスも含む)のリングも、奮発して買ったプラチナのピアスでも、身に付けていて何もアレルギー反応は起こらなかったからだ。その私にも例外がひとつあった。それは3月に夫に買ってもらった結婚指輪だ。ちなみに材質はプラチナ。ろくな貴金属(ほとんどおもちゃばかり)しか持っていなかった私にしては分不相応な指輪だったのかもしれないが、2ヵ月くらい前から指輪をしている部分がかゆくてしょうがない。しょうがないので結婚指輪は首からぶら下げている始末。ためしに婚約指輪(これもプラチナ)をアレルギー指(左手の薬指をこう呼んでいる)つけてみたらなんともならない。なんでや? 結婚指輪だけ? これはカラダが結婚拒否してんのか? またこういうことを書くとあらぬ誤解を受けそうなので、高価な指輪を受け付けない貧乏性の指ってことにしとこう。私は新婚さん。(志岐


このクソ暑い中、友人の結婚式に呼ばれて京都まで足を伸ばすことになったため、溺愛している飼い猫を友人に預けた。旅から戻り、猫を迎えにいったところ、ごろにゃーんと愛らしくお出迎えをしてくれた。「よしよし、飼い主がいなくて寂しかったのねー」などと、二人の愛を再確認したつもりになって抱き上げようとする私。だがしかし! なんと猫、私の手から逃げるではないかっ! おいお前、たった数日でそれはないだろうっ! 私の変わらぬ愛を、お前は裏切るというのか。聞けば猫は、友人にすっかり慣れてしまい、彼がパソコンで遊んでいる間はそのひざの上で眠り、布団を引けば彼の胸の上で丸くなると言う。迎えに行った私の目の前で、彼の足元にまとわり付いて、甘えた鳴き声まで出している。くやしい。むかつく。お前は餌をくれる人なら誰でもいいのか! うなだれて唇をかみ締める私。動物だから仕方がないとは理解しつつも、まるで年頃の女の子に振り回される中年オヤジのような気分を味わってしまった今日この頃。「バカな子ほどかわいい」とはよく言ったものだ。というよりも自分がバカ親なのか? そんな一人と一匹の生活は続く。(北村


ここ数週間、かなり「水」を飲んでいる。確かに暑いせいもあるが、実は「お水ダイエット」のつもりなのである。いろいろダイエットに挑戦してみたが、特効薬はないことは分っているし、ある程度効果が上がって気をゆるめると必ず反動太りがあり、それを繰り返すことになる。そこで今回目に止まったのが、この「水」だった。10年以上前にも流行ったこともあったはずだ。とにかく毎日2リットル以上の水を飲めというのだ。特に水の銘柄指定もない。シンプルすぎて、ホントかなという感じだが、簡単なのでとりあえず始めてみた。でも、これがなかなか大変だ。いくら大酒呑みでも水だと飲めないだろう。それと、まだ信仰心が足りないようだ。ということで、視覚的な効果はゼロだ。まあ、この暑い夏を乗り切るにも、水をたっぷり摂るのは悪いことではないだろう。ところで、日本で「水」がたくさん売られていることに違和感を持たなくなったのはいつ頃からだろうか? その昔、学生の頃に初めてヨーロッパ各地を旅した時に、パリの水道水を口にして、水がノドにひっかかるという感覚を初めて体験した。西欧の人々は贅沢でペリエやエビアンを飲んでいるのではないことを知った時のショックは大きかった。さらに、ラテンの国々では水とワインはほとんど同じ感覚なのだった。定食にワインか水の選択があるなんて驚きだった。なんて日本は恵まれた国だろうと思えた。その当時は、日本でボトル入りの「水」を買うことなどあり得ないと思っていたのだ。そのためか、今でも素直にコンビニでペットボトル入りの「水」が買えない。どうせ買うならとガス入りのペリエなど、せめてミネラルが豊富だという舶来のエビアンを選んでしまうという貧乏性が抜けない。まだ、日本の水道の水は浄化装置などを使えばおいしく飲めるし、それほど問題もないと思っているが、いずれは飲料水はお店で買うのが当たり前という時代となってしまうのだろうか? 効果はなくても気軽に「お水ダイエット」ができる国に住みたいものだ。(越谷