■よりみち~編集後記

■更新予定日:毎週木曜日

 

更新日2002/10/03

台風一過、快晴。食欲の秋、文化の秋、洋服代が高くつくのでため息の秋がついにやってきたようだ。観光パンフレットも紅葉一色(とまではいかないか)。そんな中、越後中里へ稲刈りに行ってきた。春に手で植えた稲が実ったのを収穫しに行くのだ。新潟県出身の私が新潟へ農業体験観光に行くとはこれいかに。まあいいやと思いながら走る高速、都内は大雨。嫌な空気が車内に流れたが、新潟県内に入るとすっかり雨上がり。神様ありがとう! 手に鍬を持ち、「もっと腰を落とせ!」だの「3列じゃ甘い、5列刈りながら前進してこそプロ」などと、野次を飛ばされながら、額に汗して刈る。翌日脱穀・精米し、精米機のぬくもりの残る正真正銘の魚沼産コシヒカリ新米10キロをいただいて帰った。植える、そして刈る。私たちが触れるのは、それだけ。育てたのは農家と兼業でスキーヤー向けのペンションを営む『農林漁業体験民宿・中屋』のオジチャンとオバチャンだ。イイトコ取りでごめんなさい。かわりに宣伝しとくから。というわけで、和み系民宿「中屋」のホームページアドレスはhttp://www3.ocn.ne.jp/~mhnakaya/。体験民宿についての詳細はhttp://taiken.kouryu.or.jp/へどうぞ。 子供の教育に「総合学習」とかいう、教師も戸惑う教育方針が盛り込まれ、このことで大混乱にある学校側はこうした体験学習に光明を見出そうとしているのだそうだ。中屋にも学校関係者からの問い合わせが増えたとのことで、10年も前から趣味でやっていた体験イベントにスポットライトが当たったことに、オジチャン嬉しそう。ちょっと昔なら、長期の休みといえば家族連れで田舎に帰るのが当たり前で、田んぼを見る子供も多かったのだろうに。今は学校主導で学習させないと、こうした経験ができなくなってきているのだろうか。未来SF小説よろしく、「20世紀の人間はね、こうしてわざわざ船というものに乗って海を移動したのよ」と教師が子供たちに説明する授業が繰り広げられる日も近そうだ(いや、まだだって)。(北村


休日、所用で上野に行ったついでに上野動物園に寄った。家族連れ、カップルで園内は大盛況。動物園の人気は不滅だ。順路にしたがい歩を進める。ほほぉ、これはメスライオンだ。ガラス越しにながめていると、母子の会話が聞こえた。母「あれ、いつもとちがう。ほらほら縞のないトラがいる!」、子「ほんとだ!」。いつもとちがう? ということは母子は常連であり、常連客が言うのだから間違いない。珍しい、縞の ないトラっているんだ、寄った甲斐があったわい。それから約1時間、ひととおり回ってライオン舎がないことに気がついた。園内マップで探すと、くだんの場所がライオン舎だった。縞のないトラは存在しなかった() (※訂正=前回、短角牛を山形産と書きましたが、岩手県山形村産だそうです)