■よりみち〜編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日


 

 

 

 

 


更新日2009/10/22


政権交代選挙から2ヶ月が近づいている。自民党の政権が54年間続いていたのだから、それが民主党に変わることでかなりドタバタが想像されたが、やはりというか、当然というか、混乱は否めない。民主党が野党として否定してきたことや反対してきたことを政権党になった途端にすべてを変更することはできないことは百も承知だが、今までの自民党政権の軌道修正をするだけでも、これほど大変なことなのだと今思い知らされている。脱ダム宣言による各地のダム建設の中止の問題、沖縄の米軍基地移転の問題、アフガニスタン支援のためのインド洋での海上自衛隊給油活動の中止の問題、羽田空港のハブ空港化の問題、来年度予算の問題、郵政民営化の再検討の問題などなど、すでに一度決まっていることを中止したり、修正したりすることは、とにかく莫大なエネルギーが必要となり、さらに決断力と結束力なしには実現が難しいことが浮き彫りにされてきている。ダムの問題などが典型的だが、群馬県の「八ッ場ダム」は1949年以来50年以上も建設計画が推進され、すでに4,600億円が費やされている。ダムの底に沈む予定の温泉町はすでに移住が進み、町は再生が不可能な状態になっており、中止するには、建設を継続する以上に費用がかかるような状態となっている。どちらにしても不幸になる人が必ずでてくるわけで、決断には相当の覚悟が必要になる。痛みを伴わない改革は存在しないわけで、その決断力とリーダーシップが民主党に備わっているのか若干不安がある。
この世界的な経済危機状態が未だに続いている状態だから、潤沢な財源どころか、さらに悪化が確定している現状で、果たしてこの巨大な「日本丸」という船の針路を思うように修正ができるのか、まったく先行きが見えない霧の中の航行がしばらく続きそうだ。ただ、50年以上自民党政権が一度も真の政権交代が行われないまま続いていたことを考えると、2ヶ月程度でバラ色の社会に変革できるはずがないわけで、はっきり言えばまだ何も手が付けられていない改革の準備段階にすぎない。戦後の高度成長時代を背景に保守王国の地盤ガ固められ、官僚が一番都合のよいシステムが構築され、天下り団体が作られ、日本全国に利権構造が渦巻き、民間企業との癒着や談合システムが出来上がってしまった現在の腐敗構造なのだから、そう簡単には清算できない現実の壁や落とし穴がそこらじゅうにあるわけで、これから幾多の腐敗構造が一つひとつ明るみに出され、そこに寄生している人々を粛清し、システムを解体して、本来あるべき姿に再生するには、とんでもない労力と知恵が必要になるはずだ。この改革を途中で止めてしまえば、またトカゲの尻尾のように再生されてくるのは明らかで、それができるのは今しかないだろう。改革の結果はすぐに見たくなるものだが、50年の保守王国の解体をするには、半年や1年くらいでは時間が足りないだろう。来年の参院議員選挙をなんとか過半数の維持で乗り切り、この際、徹底的に腐敗構造を改革してもらいたいものである。 (

 

 


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