■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日

更新日2003/12/26


何年ぶりの雪国での正月になるのだろう? たぶん十数年ぶりかもしれない。生まれも育ちも北海道、高校卒業までは冬に雪は付き物、当たり前の世界だったのだが、東京や横浜で雪が降ることは珍しく、雪を見て嬉々としてはしゃぐ子供たちを見て複雑な気持ちになった記憶がある。北海道の人に雪がきれいとか、スキーができていいですね、と言ったなら、たぶんニコニコしながらも、内心では内地の人は雪カキの大変さを知らないと嘆いているはずだ(今でも北海道では本州を内地と言う人が多い。北海道は外地なのだ)。最近は北海道もどんどん贅沢になってきて、個人で雪かきマシンを所有している家が増えてきた。小型だがすごいパワーで雪を飛ばし、汗もかかずに雪かきができる。1台25~35万円くらいするし、保管の場所も必要ということで、普通はプラスチック製の雪ハネスコップやスノーダンプと呼ばれる大型のスコップを使って汗を流すことになる。早朝6時に起こされ(雪カキはめちゃくちゃ早い)久々にやってみると、昔の記憶がよみがえり、なかなか楽しかった。でも、毎日これが続くと思うと、マンション住まいを選ぶ人の気持ちも理解できる。幸い、今年の北海道は珍しく雪が極端に少なく、雪カキの本格的なシーズンにはなっていないが、どうも正月あたりはどっかりと積もりそうでちょっと怖い。また、今日はこれまた十数年ぶりに吹雪のドライブを体験した。地元の人にとっては吹雪など当たり前のことなので、前が見えなくてもバンバン飛ばしていくのだが、久々に体験するスタッドレスタイヤ(スパイクじゃないからかなりすべる)でさらに前の車のテールランプと信号がぼやっと見えるだけの雪路を飛ばせる勇気はない。改めて雪国の人々がタフな理由が分かった。冬の厳しさに負けてはいられないのだ。雪つながりだが、今年は雪祭りの開催が心配されているようだ。話題のイラクへの自衛隊派遣で旭川方面から大動員されるので、自衛隊が頼りの雪像があまり作れないようなのだ。雪の旭川から砂漠のイラクに派遣される隊員が一番気の毒だが、無駄死にだけはしないように祈るばかりだ。(K