■めだかのスイスイあまぞん日記~~ゆったり南米ブラジル暮らし

夏川めだか
(なつかわ・めだか)


仙台市広瀬川にて誕生。その後利根川、井の頭公園の池、ダブリンのギネスビール、多摩の浅川などを転々とし、さらなる新天地を求めて、ついに世界第一の流域を誇るアマゾン川へ流れ着く。



第1回:アマゾンでジャングル暮らし?

■更新予定日:隔週木曜日

第2回:こんなとこに住んでいます。

更新日2004/07/15


こんにちは、めだかです。

今日はワタシの生息(?)しているところについて紹介します。前回、フツーに都会生活を送っているなんて書いたけど、やっぱりニホンにいた頃とはけっこう違うかも…。

今住んでいるのは、ベレンでもわりと賑やかで便利な地域の8階建アパルタメント。2部屋にキッチン・バスルームという間取りで、川までは歩いて15分くらい。そんなに新しくはないけれど、天井が高くて気持ちがいいし、眺めはまずまずだし、気に入っている。


ベレンのマンゴー並木

初めて今の部屋を見せてもらったとき、シャワーが水だけのようなので、「あれ、お湯は出ないんですか」と大家さんにたずねたら、「え? 何でお湯が必要なの」とこっちが変なことを質問したような顔をされてしまった。ほぼ赤道直下のベレンでは水シャワーが普通だそうだ。試しに他の人にも聞いてみたけれど、当然のように「水よ」という答えが返ってきてちょっとびっくり。

この水シャワー、最初はどうかなぁと思っていたが、慣れると気持ちがいい。暑い外から帰ってきたときや、あまり風もなくてムシッとする夜などに、ガーっと水を浴びるとさっぱりして、その後もさわやか気分が持続する(涼しい朝には初めちょっと冷たく感じるけどすぐ慣れる)。

ちなみにバスタブというものは存在しないようだ。ま、こう暑くちゃ、ゆっくりお湯につかって…なんて気にもならないけれど(ホントは温泉愛好家なんだけどな)。

郷に入っては…というわけで、もうひとつ地元の人にならってみたのがハンモック。アパルタメントのそれぞれの部屋にも3つずつハンモック用のフックが壁から飛び出している(つまり各部屋に2つずつ吊れる)。街にはハンモックの専門店があるし、他人の家をのぞいてみれば、風通しのよい所にはハンモックが揺れていてイイ感じ。

早速買って試してみたら、これが案外気持ちよい。コツは吊ってあるハンモックに斜めになるように寝ること。そうしないとすっぽり網にはまり込んでしまって安定しない。ハンモックといったら木陰とか浜辺とか外で寝るイメージだったから、ビルの8階でゆらゆら寝てるというのも不思議な気がする。

ところで今の部屋は家具も電化製品も何もついてなかったので、そろえるのが大変だった。必需品の冷蔵庫は中古のを人に譲ってもらい、TVは言葉の勉強のためにも必要だし…と小さいのを買った。そうすると、あとは洗濯機だけど、これがここの物価から見るとずいぶん値段が高い。洗濯機のない暮らしなんて想像したこともなかったけれど、まだまだ手洗いをしている家が多いと聞いたし、新しく買うのももったいないし、とまた郷に入っては精神を発揮して(?)、手洗い生活に入ることにした。

キッチンの窓際の隅に洗い場があるのだけど、なんとシンクはもうニホンでは見かけなくなった「洗濯板」つき(シンクに板が合体している)。そう言えばスーパーの売り場でも、粉の洗剤と並んで洗濯用固形石けんがずらーっと並んでいた。手洗いなんて面倒くさそ~と思っていたが、水を浴びる度にちょこちょこ洗濯して干しておけば、わりと早く乾いてしまう。いちいち洗濯機を回すよりラクな気がするし、今ではすっかり「手洗い派」になった。

というわけで、けっこう何にでも慣れてしまうものだなぁと自分でも感心しつつ、街中のアパルタメントに暮らしながら、なかなかワイルドな(というほどでもないけど)生活を送っているわけです。

 

 

第3回:ゆるゆるモードにはまる。