第1回:アートな旅 ~サンタ・フェ&ラス・ベガスの巻
更新日2004/01/08
明けましておめでとうございます。ニューヨークのカッパでやんす。新年ということで模様替えしました。今年も色んなアート(美術や舞台など)を見る一年にしたいと思うカッパです。今学期は生物学と言語学などを履修。そこらへんの面白い話しも出てきそうな気配。ゲフフフ。
冬休みのアメリカ南西部、ニュー・メキシコ州とネバダ州の旅行から帰ってきたばかり。南部なので暖かいかと思いきや、いやいや、サンタフェ地区なんてスキー場も近辺にある高地なので結構寒い。もちろんスキー場はかなり山を上がるので、気温もマイナス-20℃なんて日もあって、カッパは水かきが凍って割れちゃうかとビビったじょ。しかし、スキーの後は屋外ジャグジーで体をほぐせて気持ち良かった。頭上には星が満天でしたのよー。
サンタフェに向かう途中アルバカーキ郊外にあるPetroglyph
National Monument に立ち寄り、古いものは3,000年前と推定されている溶岩の表面に削られたロックアートを見たのだ。鳥や蛇や人間や謎の渦巻きなどが岩の表面に大きく描かれていた。他のものが記号っぽいのに、人間の足跡の形だけが写実的に見えて不思議だったな。
モニュメント全景
鳥
足跡
サンタフェでは、ギャラリーが並ぶCanyon Roadと名所の古い教会をいくつか観た。ふっるーいまんま崩れそうな教会もあれば、ピカピカにしちゃって全然ありがたくない所も。さすがCamino
Real 沿いの街、アントニオの作品でうすーく描かれたグアダルーペのマリア像が沢山ありました。アーメン!
グアダルーペのマリア
南西部の乾いた風景に感動。大物アーティストが作品制作したり移り住むのがわかるような気がした。何にもなさすぎるんです。英語で言うbare(裸、むき出し)って感じ。包み隠さず、つくろいようがない、ありのままでやるしかないというか。なんかよかったんですよー、すごく。ちょっと聖書に出てくる荒野のようでもありました。
ニュー・メキシコの荒野
1月1日はラス・ベガスに飛びました。着いたのは夜で、華やかなイルミネーションと冗談のようなめちゃくちゃな建物群がビカビカじゃらじゃら。ベガスのバカバカ建築最高峰といえるスフィンクスのあるピラミッド型ホテル(ホテル・ルクソール)にチェック・イン。すごすぎ! ピラミッドの4面に沿ってぐるりと部屋が取り囲み、吹き抜けの内側にはカジノですよ。パチンコ屋に泊まったみたい。しかも24時間営業の!!
ホテル・ルクソール
お目当てはシルク・ド・ソレイユの新作「ズーマニティ」。18歳未満はお断りの大人向けのキャバレー・スタイル。残念ながら実現しなかったけれど、大好きな演出家がゲスト演出するとの話で興味を持ったのだ。とにかく歌も踊りも質の高い大人の(女性カッパも楽しめる)エンタテイメントが観たかったの。うーん、すごい。なんと一番前の席だったのでド迫力。おまけに何度か出演者に突っ込まれる。タジタジ。まあ、基本はサーカス。というのは、次は空中ブランコ、次は体曲げ、という感じで、ネタの連続。ネタによっては、すごーく面白いもの、びっくりものから、長すぎるなーってものも。でもよくこれだけのキャラクターを集めたなあ。できれば、もうちょっと歌をばっちり聞ききたかったかな。衣装が素敵と思ったら、ティエリー・ミュグレーだった。水中でほとんど裸で踊る二人はまるで人魚のようだった。
「ズーマニティー」のパンフレットとポストカード
そして水と言えば、彼らのもう一つのべガス作品「オー」。べガスでもう数年やっているスペクタクル! スケールがデカイ! 特設劇場の舞台が高飛び込みできるような深いプールになったり、立てるぐらい浅くなったり、すっかり床になったり。人間がブランコから飛び込んだり、サイドから滑るように水に入る姿は、人間ではない生き物を見るよう。どのシーンにも独特のファンタジーがあり、きっと思い描いた世界そのままを舞台にできたのだろうな。
カッパも仲間に入って空中を飛んで水中に潜り込みたい! 空中ブランコのキャッチにしても、舞台の上げ下げにしても、キャストもスタッフも一人一人がお互いを、そして自分を信じているんだなあと、スガスガしい思いに浸ったニュー・イヤー・カッパであった。
「オー」のパンフレットとポストカード
べガス最終日には、『拳銃家業』の中井クニヒコさんご夫妻にお会いしたのだ。戦車の免許試験で縦列駐車したとか、おもろい話の連続で初笑いとなりましたよ、ケケケケケッ!
第2回:美術館でダンスの展覧会を観るの巻