■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日

 

 

 

 

 


更新日2005/01/20


最近、アップルが元気になってきていて、とても喜ばしいことだ 。iPodとMacの売上急増で、売上、利益とも過去最高を記録したというからCEOのジョーブス博士も笑いが止まらないのではなかろうか。それにしても過去最高の売上とはすごい。やはり音楽が救世主になったようだ。私も今では昔からのWinユーザーのように振舞ってはいるものの、実のところ、その昔(8年前にすぎないことが分かった)は、アンチWindowsでパソコンはMachintoshしか認めないほど、マック依存症候群だった。Windowsを触ることさえ屈辱的だった。実際の話、WindowsOSがまともになってきたのはWindows95あたりからで、それまでは確実にマックの方が実用的だったことは間違いないし(特にデザイン系ではWinユーザーはいなかった)、Windowsの操作性に関してはかなりの部分でマックを意識して改良されていた。当時、マックファンとしては、マックのやることをすべて真似をするいやらしいWindowsという意識が多分にあった。とはいうものの当時のマックがそれほど優れていたかといえば、とんでもないシロモノだった。今考えると信じられないほどすぐに壊れ(なにかするとフリーズだ、システムの入れ替えだとやっていた覚えがある)、仕事でマックを使っているから、明日使えるようにするためにと、結局徹夜で修復したり、マックのためにとんでもない時間を浪費していたことも確かだ。マックのご機嫌取りばかりやっているうちに、いつの間にかマック修理担当のようになってしまい、何台のマックの面倒を見たことだろう。そのうちにWindows98が登場し、徐々にマックの限界というか、マックOSの方向転換や米国マックと日本のマックユーザーとの温度差などが感じられるようになってしまい、ついにWindowsOSの魅力に惹かれてしまった。正直のところマックのご機嫌伺いに疲れてもいたのだ。ちょうどそのころのマックがMacOSXの出始めMacG3にマシンも変わった頃で、G3もイマイチ、OSXも笛吹けど誰も踊らず、ユーザーはどうなっちゃうのという不安がいっぱいで、なんともシラケタ状態の時期だったから、なおのことWindows98は新鮮に見えたものだ。その後、日本でのマックのヘビーユーザーはデザイン系と決まってしまった感じがあったので、このままビジネス系とデザイン系でのOSの棲み分けのまま進むのだろうなと思っていたところに、ファミリー路線が打ち出され、いきなりiPodが登場。おまけにiTunesではWinユーザー向けに音楽ファイルを販売するという今まで考えつかなかった戦略まで実現してしまい、マックの新たな路線が確立された。そして今度はチューインガムサイズと重さのiPod shuffleの登場である。これは一種の音楽革命なのかもしれない。レコードが消え、CDが消え、MDが消え、ついにHDまでもが消えてようとしている。アップルはUSBメディアで、そして次は当然無線LANやBluetoothによるダウンロードメディアで音楽を楽しむ時代を切り拓こうとしているようだ。ついでにマックのマシンも復活させようとしている。まるでゲームマシンのようなMac MiniはiPodが好きな音楽ファンにとって違和感なく入り込めるPCとなるはずで、これからのマックの快進撃が楽しみになってきた。未来志向のマックデザインはやはりWindowsメーカーが逆立ちをしてもかなわない存在であり、これからが本当にマックのやりたいことが実現できるのかもしれない。ジョーブス博士にはもっとラジカルにとんでもないものを創ってもらいたいものだ。(

 

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO