■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日


更新日2004/02/12


今週からまた湯川カナさんのスペインコラムが再スタートした。充電中とのことで、番外編のモロッコ旅行をテーマに書いているとの連絡をもらい、すごいところで充電していたことが分かった。思い起こせば二十数年前(なんか遠い昔のおとぎ話のようだが、昨日のことのように覚えているのが不思議だ)、初めてのヨーロッパ旅行の途中で訪ねたモロッコの強烈な印象が鮮明に残っている。カルチャーショックというものを最初に体験した国である。今では十分理解できるようになったが、当時、イスラム世界では勝手に女性の顔や姿を写真に撮ってはいけないことや、無宗教だと言ってはいけない(彼らにとって宗教を持たない人間はあり得ない)、モスクには短パンTシャツは不可など、私は数々のタブーを犯し、ついにはものすごい形相で怒るじい様から追いかけられ、石をぶつけられた(川で洗濯をしている若い人妻の写真をなにも知らずにパチリとやってしまったのだ)。さすがに、このときは自分の無知を呪った。また、タンジールの迷路のようなカスバの街に本気で迷い込み、まさにカオスを体験したりと…。モロッコは私にとって最初に訪れた本物の異国という印象が強い。あれからどのように変わったのか、もう一度訪れてみたいと思っていたが、ちょうどカナさんがモロッコの旅をリポートしてくれことになり、とても楽しみにしている。イスラムの国だから二十数年前とそんなに変わらないようにも思えるし(これは旅人の傲慢な願望でもあるのだが…)、なにせ一応ヨーロッパのスペインと目と鼻の先の国だから、えらく近代化した可能性もある。でも、観光客相手のモロッコ人のパワフルな商魂はたぶん変わらないだろうな…。カナさんの番外編のジカタビに乞うご期待!(K