■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日


更新日2004/02/19


携帯情報端末、略してPDA(Personal Digital Assistance)と呼ばれるツールはいったいどうなってしまったのだろう。IT時代の情報ツールだとか持ち上げられて一時期かなり騒がれたが、最近はあまり家電量販店でも見かけなくなった。もちろんPDAのコーナーは根強く存在しているが、どうも見切りをつけられたツールになってしまった感じがしないでもない。当初、期待されたのはモバイルツールとしてだった。携帯電話のメールがいまのようにスタンダードになる前には、PDAが携帯メールの端末になることが予測されていたのだ。ところが、高速のモデムが開発されないこと、通信の際、電池がやたら消耗すること、そして文字入力に両手を必要とすることなど、携帯電話でも十分目的が果たせることが分かってくると、徐々にPDAの人気も落ちてしまい、現在の携帯電話全盛時代に突入した次第である。実は、私もVisorユーザーで、日本上陸を待ちかねて購入した一人である。ノートパソコンは持ち運びには重いし、起動に時間がかかり、メールチェックも面倒だが、Visorなら電車の中や移動先でもメールが読めると思って使い始めたのだが、実際にはモデムの速度がまだまだ遅く、そのモデムもPHSだったので、移動中の電車や車では感度が悪くエラーが出る。おまけに電池がすぐになくなるという状態で、スケジュール管理とアドレス帳だけに使っていたが、それもパソコンで十分ということで出番がどんどんなくなっていった。すでにVisorのメーカーであるハンドスプリング社は身売りをしてしまい商品自体が消えてしまっている。ただ、メーカーが消えても、一度本気で使い始めて手帳代わりに使ってしまうと、ブームが去ったからといってすぐに捨てるわけにはいかないものだ。パソコン関連の設定情報や住所録、そして過去のメモなどを保存してあるから、時々必要になってくる。先日、久々に使おうとしたら動かないのだ。電池切れと思って新品に換えても、うんともすんとも言わない。カバンの中に入れっぱなしだったから、どこかにぶつけたのか完全に壊れていた。データはバックアップしてあるから問題はなかったが、やはりデータが使いたい。こういう時に役に立つのがオークションだ。さすがに簡単に中古が手に入った。すでに販売はしていないからメンテナンスの問題があるからだと思うが、かなり安く中古が買えた。おまけに以前使っていたものより表示スピードが速いタイプなので快適だ。これでしばらくまたVisorと付き合っていけそうだ。PDAファンもまだまだ残っているのでよろしく。(