■よりみち~編集後記

 


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更新日2005/03/17


「竹島」もしくは「独島」。この小島が日本か韓国かという問題が最近よく話題になっている。また、中国ともめている尖閣諸島の魚釣島のことも話題になっている。もちろんロシアとの北方領土の問題も依然として解決の糸口もつかめていない。日本で領土問題が浮上するたびに、政治や経済では解決できない理不尽に流され続けてきた民族間の血の歴史のようなものを感じて島国である日本がいやになる。無人島の絶海の小島が独自の領土かどうかなど証明できるはずがないわけで、誰が一番先にこの島に住んだことがあるかという、まるで説得力のない話を領土の歴史として主張することになり、どんどんと感情的になって、最後はどちらの声が大きいかというような話になってしまうのではないだろうか。大陸の国々では川や山が自然の国境になっている場合が多く、このような醜い主張論争はないわけで、ちょっとうらやましいと思うのだが、旧ユーゴスラビアのように、宗教と民族的な対立が居住区で発生し、国内に民族的な国境が引かれるようなケースがあるわけで、これまた最悪の事態となった。結局のところ、島国でも大陸でも領土問題は大変根の深い問題ということのようだ。本来、国連の機能として、このような国境問題や領土問題こそ、力の見せ所ではないかと思うのだが、国連が仲裁なり、まとめ役で大成功を収めた話を聞いたことがない。日本では竹島、韓国では独島と呼ばれることで何か問題があるのだろうか。住みたい人がルールをつくって住めばよいし、島の資源が問題なのであれば、国連が中に入って、両国が均等に資源の恩恵が受けられるようにルールを作ってしっかり監視をしていけば共存できるはずだし、資源の共同開発だって夢ではない。領土問題はすぐに資源の国家的な利用や民族的な団結のような話になりやすく、隣国との友好関係がエスカレートしてくると、まるで水を差すかのように浮上してくる定番の話のようにも思え、かなり政治的な作為も感じられる。ひょっとすると、その昔、戦争になったのはこのようなことがきっかけになって、国民感情に火が付けられ、マスコミに扇動され、軍国主義に洗脳教育されていったのではないだろうか。それにしても、最近の中国にしろ韓国にしろ、やたら日本に対して挑発的な発言が目立つのだが、冷静に相手の国から観ると、最近の日本は挑発したくなるような馬鹿なことばかりやりすぎていないか? ということが言えるかもしれない。だって、魚釣島はやはり贔屓目に見ても「岩」でしかないように思えるし、「竹島」も1954年からずっと韓国軍が占拠しているのに今ごろになって、日本の領土だから不法侵入するなと言っても、なんで今ごろ騒いでるのという印象は否定できないわけで、日本のやっていることはなんか平和ボケしている感じがするのだ。こんなことで日本はいいのだろうか…。(

 

 

 


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