■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日

更新日2003/04/17

一週間ひきずった風邪がようやくおさまりかけ、「やっといつもの生活に戻れるわー」と思っていた土曜日の朝。顔のかゆさで目が覚めると、顔の左半分が湿疹で赤く腫れ上がっているではないか。月曜日、仕事場に一番近い皮膚科を調べて行ったら、そこは自社ビルを構えるほど立派な病院だった。おそるおそる受け付けを済ませ、待合室でニキビ治療を主な目的とした美顔術の料金表が壁に貼ってあったので、のほほんと見ていた。美顔術は5段階くらいのコースに分かれており、一番豪勢なのはオリジナルの化粧品を使った一時間至れり尽くせりのコースでお値段なんと15,000円。それだけでも十分びびってしまうのだが、まぁ、医療エステサロンと思えば納得はできる。しかし、驚いたのはその値段ではなく説明書き。それによると、“これまで数々の女優や社交界の方々に御好評いただきました”うんぬんかんぬんとある。社交界っすか…。社交界ねぇ。実生活の中で「社交界」という言葉に出会ったのは、これが初めてかもしれない。最近よく聞かれる「セレブ」ってやつですか。しかし「セレブ」より「社交界の方」のほうがありがたみが増すような気がするのはなぜか。社交界の方は、私のように、「かゆいぜ、チキショー」とボヤいたりせず、「頬がかゆうございます」とか言っちゃうのかしらん。どうでもいいか、こんなこと。(志岐


カリフォルニア州ウェストハリウッドは、人口3,500人の小さな市だ。この小さな市の、小さな小さな市議会で、このたびほほえましい条例が可決されたそうだ。なんと「猫の爪抜き禁止条例」である。分からない人向けに説明すると、猫が爪を研ぐ習性が家や家具を傷めるといって、獣医さんに爪を抜いてもらう飼い主がいるのである。一人の猫飼いとしての意見だが、家を傷つけないために猫の爪をなくしてしまえと考えるような、猫の習性を丸ごと愛せない人は、はなっから猫を飼うべきではない。動物の体に手を加えるのは、たとえば牛の鼻輪、馬の蹄鉄、羊の焼印、つまりは「家畜」にすることであって、愛玩動物にすることではないんではないだろうか。しつけながら共生していくべきであって、爪を抜くなんて「猫を猫でない生き物にする」ってことじゃぁないですか。だったら飼わなきゃいいじゃん、と思う。いいとこ取りしたい人間のエゴですよ。たかだか猫、人口3,500人のうち何人が猫を飼っているのかと考えると、小さいことに一生懸命だなぁ、他のことはだいじょぶかい、などと思わなくもないが、とにかくほほえましいことだ。(北村


先週の日曜日、友人に誘われて久々にデイキャンプに出かけた。天気もよく、4月上旬とはいえすでに陽気は初夏という感じで、朝から実にすがすがしい。キャンプ場に着いたが、管理人も誰もいない。いつもなら土曜日から泊まっているキャンプ客がいるはずなのだが、河原は我々だけの貸し切り状態。元九重部屋にいたという元力士さん?(冗談だと思っていたら、昔、千代の富士の付き人だった)が直伝のチャンコ鍋(キムチ味と辛いのがだめな子供用に醤油味の二種類だ)を作ってくれ、バーベキューも加わり大宴会になってしまった。その後、二家族のデイキャンパーがやってきたが、川のせせらぎとウグイスの声だけが山にこだまするのどかで平和な一日だった(イラクも一応終わったみたいだし…)。まさか統一選挙の日だから、投票のために人がこなかったとは思えないのだが…。ちなみに、私はちゃんと不在者投票を済ませてきた。(