■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日

更新日2003/08/07


巷で話題になっているかどうかは謎だが、「ツキアイゲノム http://www.charamil.com/」という性格診断テストがある。試しにやってみたら私のタイプの特徴はつぎの通り。「基本的に『なんかえらそう』です」「みんなと楽しくがモットーです」「ふやーっとモノを考えるのが好き」「どっかでヒトはヒト、自分は自分と割り切っているタイプ」。うーん。ふやーっとモノを考えるというのは感覚的ってことらしい。みんなと楽しくってのは、要は気分屋で子供っぽいってことのようで。認めたくないが実はけっこう当たっていたりする。しかし、前に流行ったエゴグラムといい、こういうのは一人でやるよりも人とやって「どうだった?」と言い合うのが楽しいのかも。(志岐


久し振りにシビレた。世界剣道選手権大会の大将・栄花直輝選手(6段)にである。某国営テレビのドキュメンタリーで、この栄花選手の特集をたまたま観たのだ。剣道を知らない人には申し訳ないが、去年までの日本の剣道界は、6度の優勝記録を持つ宮崎正選手(7段)の独断場だった。無敵に近いカリスマ的存在だった。ところが、この栄花選手が全日本でこの宮崎選手に勝ったのだ。延長戦で一瞬の隙をついた無心の小手の一本勝ち。ついに宮崎王国がくずれた。そして栄花選手は、7月4日にグラスゴーで開催された剣道世界選手権の大将として初登場したのだ。ライバルはいつもの韓国である。毎年、日本に負け続けてきた韓国は、なんと全員180センチ以上の精鋭剣士を揃え、必勝の構えである。解説を聞いていなければ、どっちが全日本か全く分からないほど、韓国の剣道のレベルはすごく高い。大将同士の決戦でも引き分けになり、無制限一本勝負の代表戦が始まった。当然どちらも大将を出してきた。普通の試合時間は5分間である。無制限の場合、決着がつくまで時間は関係なくなる。一足一刀(一撃で仕留める間合いのこと)の状態がなんと15分間続く、どっちが勝ってもおかしくない状態だ。勝負は完全に精神力の強さだけである。聞こえるのは竹刀(しない)が当たる音と選手の息遣いだけ。ふっと韓国の大将の竹刀が下がった瞬間、栄花選手の捨て身の突き(喉元突くこと)が完璧に決まった。これまた一瞬の無心の技だ。練習して出せる技ではなく、鍛え抜いた者にしか出せない咄嗟の反応なのだ。これが剣道の神髄である。ドイツ人の剣士が、感動の涙をみせながら栄花選手に握手を求めたほど、しびれる技だった。ずいぶん昔のこと剣道を私もやっていた。こんなすごい試合を観るとまたやってみたくなるのだが、自分の腹の出具合を思うと現実に引き戻される。たぶんいまやると小学生剣士に負けちゃうだろうな。(K