■よりみち~編集後記

 


■更新予定日:毎週木曜日

 

 

 

 

 


更新日2007/10/11


注目された内藤VS亀田戦だったが、気分としては、あきれた試合を見せられた嫌な感じだ。やはり親が問題なのだということを、この試合を観て強く感じた。亀田家の問題は、品がなく不快なのであまり触れたくなかったのだが、ここまで話題がエスカレートしてきて、さらに亀田親子からは相変わらず意気軒昂そのものの強気発言が続いているわけで、まんまとその戦法にマスコミごと乗せられてしまったようだ。当初から全く変わらない「強くてどこが悪いねん」「勝てばいいのや」「俺が宇宙一や」という、マスコミ受けを狙ったパフォーマンスなのか、生まれつき性格がそうなのか、とにかく型破りの親子である。3人の息子をボクシングの世界チャンピオンにすることを夢見て、我流でスパルタ教育を続けるオヤジの姿は、今までにマスコミなどで紹介されてきたユニークな親父像とは種類が違っていて、常軌を逸しており、その眼に狂気さえ感じさせるオヤジである。そのオヤジの夢をまっすぐに受け止める純粋培養されたような3人の息子たちが、これまた驚くほどこのオヤジに洗脳されているわけで、この異様で不思議で危険な家族愛に対して、世の中の常識人と呼ばれる人々が違和感と反発を感じていることは間違いない。今夜の世界戦のリングサイドは、普通のボクシングの試合とは違って、異様な雰囲気がかもし出されていた。アンチ亀田家対亀田家応援隊が入り乱れて、ボクシングの試合というよりは公開の喧嘩観戦の様相を呈していた。これがもし世界中にボクシングの世界王者の防衛戦ということでTV放映されていたならば、かなり恥ずかしい試合である。最初から、セコンド役の亀田のオヤジは相手の内藤選手に対してメンチ切り状態で、試合前からレフリーに注意されるほどで、ボクシングをスポーツとして考えていないことがよく分かる。このオヤジにとっては、倒すか倒されるかの決闘であり、ルールやマナーなど「そんなの関係ない!」わけで、とにかくどんなことをしてでも勝てばいい人なのだ。18歳で最年少の世界チャンピオンを狙った大毅選手は、確かに18歳とは思えぬ試合度胸と体力、そしてパンチ力も並みではないものを持っていることは確かだが、あまりにも若く経験不足で技術のないことが今回の試合でよく分かった。おまけにボクシングのマナーもルールも無視したその無謀で下卑た態度の数々を見せられているうちに、気分が滅入ってきてしまった。亀田家の考え方そのものが、スポーツマンシップなどくそ喰らえということなのであれば、ボクシング協会として、リングにあげるべきではないのだろうか。世界チャンピオンを狙っているのだから当然海外に飛び出していくのだろうから、これ以上、日本の恥をさらして欲しくないというのが、今回の試合の感想である。ボクシング協会が責任をもってこの狂ったオヤジの暴走を止め、洗脳された哀れな息子たちを世界に恥ずかしくないスポーツマンとして再教育すべきである。(

 

 

 


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