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■よりみち~編集後記

 

更新日2024/05/02



「ジェノサイド(集団虐殺)戦争」「パレスチナに自由を!」
米国では、ガザ紛争を巡り、2020年の反人種差別デモ以来、最大規模の学生運動が巻き起こっています。
反イスラエルの抗議活動を繰り広げているコロンビア大学を筆頭に、同様の抗議活動は全米に広がっており、他州の大学でも逮捕者が出ています。

また、米各地の大学で起きている抗議デモに触発され、フランスの有名高等教育機関、パリ政治学院でも、ガザでの戦闘に反対するデモが拡大し、学生約50人が建物の一部を占拠しました(2024.04.27)。

コロンビア大学では、キャンパス内でテントを張り、抗議デモを続けていた親パレスチナ派の学生ら100人超が逮捕され、大学側がテントの撤去に応じなかった学生の停学処分を開始したことを受け対立が激化し、学生らがキャンパス内の一部建物を占拠。大学からの要請を受けた警察が建物に突入、不法侵入でニューヨーク市立大の173人と、コロンビア大の109人が逮捕されました(2024.04.30)。

西部カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でも、ガザで攻撃を続けるイスラエルに抗議するデモ隊とイスラエルを支持するデモ隊が衝突。警察が出動する事態となり、同大学は休校措置を取りました(2024.05.01)。

英国各地の大学でも学生や教員らがパレスチナに連帯を示し、ガザでの戦闘に反対する抗議集会が開かれ、英メディアは「新たな波」が起きていると報じています(2024.05.01)。

ガザ攻撃に対して抗議する全米各地の大学での学生デモは続き、米CNNテレビによると、新たに数百人が逮捕され、4月18日以降の逮捕者は少なくとも23州の30校以上で計1,500人を超えています(2024.05.02)。

イスラエル支持派はデモが反ユダヤ憎悪をあおっていると非難する一方、パレスチナ支持派は、イスラエル政府を批判するだけで反ユダヤ主義の烙印を押すのは不当だと反論しています。

1960年代、米国ではベトナム戦争に介入する政権に抗議する反戦運動が拡大し、公民権運動や労働運動とも結びついて世界的なうねりになった記憶がよみがえりました。日本でもそれに連帯したベトナム反戦運動が全国各地の大学で盛んに展開されました。

このパレスチナ問題で、日本の若者たちも動き出す時が来ていると思うのですが、どうなるのでしょうか? 
昔のデモ行進という形ではなく、新たな学生運動の形が出てくるとイイと思うのですが・・・

ガザ攻撃への反戦とパレスチナ和平を望むアメリカの若い世代の動きは、世界的規模で急速に拡大しています。アメリカでは、イスラエル支持を続けるバイデン政権に対する批判が急速に高まり、11月の大統領選にも大きく影響してくることが予測されます。(越)

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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