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■よりみち~編集後記

 

更新日2024/10/10 



自民党新総裁となった石破茂氏が新首相となって8日後、あれよあれよという間に国会解散、衆院選選挙に突入してしまいました。立憲民主党の代表選挙では、まさかの野田佳彦元首相が2011年に続き代表に再選され、いきなり共産党との野党共闘を否定して、単独での政権交代を目指すと、何故にそんな自信満々の発言ができるのか不思議な船出をしています。2012年に自民、公明両党と合意し、消費税率を2段階で10%に引き上げる社会保障・税一体改革関連法を成立させた責任もどこ吹く風、自らの失政で、民主党政権が崩壊した反省も総括もできていない状況でありながら、首相経験者というだけで支持されていることにとても違和感を覚えます。おまけに自民党の分派とも言える維新の会と野党共闘を持ち掛け、まるで自民党を応援するような行動に思えます。これも連合オバさんのご機嫌取り作戦なのでしょうか? もう日本には、まともなリベラル政党はれいわ新選組しかなくなったのかもしれません。

10月27日の投開票で衆議院はどうなるのでしょうか? グダグダの石破茂新首相は、当初、裏金議員の選挙公認を認める方向でしたが、あまりにもメディアでの批判が強く、これまた急に萩生田元政調会長や西村元経産大臣を含めた12人の非公認を決定し、また比例の重複も認めない方針を発表しました。裏金議員のほとんどが安倍派であり、党内から安倍派を一掃することも目的のように見えます。衆議院には12人の非公認を含めて50名以上の裏金議員がいるわけで、全員が野党議員になるのであれば政権交代も現実的になりますが、自民23減までなら単独過半数を維持できるわけで、野党共闘により統一候補を絞れなければ勝ち目はないことは明らかで、野田新代表の共産党排除の発言で、混迷状態の現状では自民党を追い込むにはかなり難しいようです。

そもそも日本の政治システム自体が、時代にマッチしていないことは明らかです。ハイテクを売りモノにしていたはずの日本の産業界も今では韓国にも台湾にも遅れをとっているように、政治の前近代化からの脱却が遅れたことで、すべての産業や業種、そしてその基本ともなる教育にも影響が出ているのです。まるで江戸時代のままの政治で、ハイテク時代を乗り切ろうとあがいているように思えます。すべての政策においてスピード感が乏しく、コスパが全く考えられておらず、相変わらずの縁故人事、中抜き仲介癒着、責任転嫁主義などなど、まるで江戸時代の政治から進歩していないのです。その典型が、今回の裏金問題なのだと思います。政治家の特権意識なのか、一般社会から観ればどう考えても脱税であり、見つかったら処罰を受ける行為が有耶無耶にされ、発覚しても反省のかけらもない状況は、お上の意向であるから下々は見ぬふりをせよということなのです。ここまで一般市民がナメられても、腐っても鯛だからしょうがないと、また自民党に投票するように洗脳されている現実は、戦争でもホントに起こらないと気づかないのかもしれませんね。イスラエルのネタニヤフ政権みたいになる前になんとか気づかないとヤバいと思います。(越)

 

 

 


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