第1回:帰り道はセントラルパークを抜けて
更新日2002/06/13
期末試験を終え、解放感に浸りながら大学から、セントラル・パークを抜けて家に帰る道のりは、なかなかの散歩道。セントラルパークを挟んで東側がイースト・サイド、西側がウェスト・サイド。大学のあるイースト・サイドから、かのニューヨークの象徴パンナム・ビル改めメットライフ・ビルがドーンと突き当たりに見えるパーク・アヴェニュー、そして、ブランド店の並ぶマジソン・アヴェニューを横切り、五番街を渡れば、セントラル・パーク。
公園を横切れば自宅のあるウェストサイドへ。いつもは余裕がなくてバスでサーッと、しかもほぼトンネル状態を、通過してしまう通学路もこうして歩くと季節を感じて、日々がさつな面が鼻につくニューヨークを改めて見直すゆとりがでたり。
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夏はセントラル・パーク内でオペラ、ロック、ジャズ、バレエ、演劇など公演が始まりまーす。屋外ステージもシーズンを目前にお掃除が入ってます。うふふ、今年は何を見に行こうかな?
去年はオペラやアラブ系ポップスのコンサートとか行ったけど、今年はクロノス・カルテットが楽しみ。
パリのリュクサンブール公園を彷彿させるベンチの並ぶ広い並木道では、スケボー・キッズがガリガリガーッ。でもそんなに迫力ないなー。ぶらぶらぶらり。
おーっ、あそに銀に輝く木が1本。あれがホイットニー美術館でやっている「ビエンナーレ」の屋外作品だ。2年に1回行われる現代アメリカ・アートの祭典。セントラル・パークが初めてパブリック・アート作品を設置と、ニュースにもなっていた。
ピカピカで結構きれい。実物大でリアルな木、だけどメタル。葉のないシルバーの木は、緑で繁々している初夏の木々のなかで対照的で目立つんだけど、私だったら冬の枯れ木の中にもっと密かにたたずませたいなあ。
けれど、よく考えたら3月から設置されていたので、その頃は周りの木にも葉っぱがなく、大分雰囲気が違ったはず。冬っぽい風景から初夏の風景まで、季節の移り変わりのなかで、作品自体も移り変わっていたのですね。もっと早く見ておけばよかった。
大学での夏休みは約3ヶ月余り。来学期の授業の計画を練るため、ある先生に質問のメールを送ったら、「今、エチオピアのアジスアベバでメールを見ました。明日、奥地のフィールド入りで、今日を逃すと丸3ヶ月連絡不可能になります。」と、ギリギリのタイミングで返事もらえました。その先生はマントヒヒの生態研究者。夏の3ヶ月間、いろんな過ごし方があるもんだ。
私はアート・マネージメントとフランス語の夏期講習に1ヶ月半ほど通います。せっかくニューヨークにいるので、久しぶりにアートの現場を垣間見ようと、ダンス公演やバレエ団の運営についてのコースを取ってます。
あとは日頃から積もり積もった「つんどく(って死語?)」本棚を消化したーい。それと運動しよう! 私のゆたかなたるんだお腹は、友人曰く「これ以上は禁区よ!」らしいでしゅ。
→ 第2回:カッパ、アートの現場すきやねん。