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ットワーク対戦ゲームにはまっている。自宅に居ながらサバイバルゲームができる(戦場で敵味方に分かれてあの手この手で撃ち合いしーのという、ああいう類のやつだ)というのが気に入って、夜な夜なバトルフィールドとなるサーバーを探し求めてログインする。ゲームは卒業したつもりだった自分自身にびっくり。得意の戦法も身に付けた。互いに馴染みになってチャット機能で会話を交わすプレイヤーもドイツとかデンマークとかアイルランドとか栃木県とかにもできた。残りの体力は? 残りの弾薬は? 恐ろしいほどの臨場感。心地よい緊張感。すでに彼らに何回殺されたかわからないし、彼らを何回殺したかわからない。「いやいや、やられた。さっきはお見事だったなぁ」 ゲームが終わって、スコープ越しに頭を打ち抜いたはずの知り合いがチャットをかけてくる。ううむ。新卒で会社に入社したばかりの頃、同期の仲間たちとBB弾と迷彩服を買い、毎週金曜日に多摩川で朝まで撃ち合いをやっていたっけ。ひとしきりゲームを楽しんだあとに、仲間たちとビールを飲みながら談笑するのは楽しかった。「いやいや、やられた。さっきはお見事だったなぁ」  やっぱ違うか。ああして徹夜で走ったり這いつくばったり、ハードな運動をしたあとの爽快感みたいなものはネットワークにつながった我が家のパソコンの前では感じられない。また行こうかな、多摩川。(安蒜)

源ゴミを出すある朝のこと。片手に古新聞、片手に空き缶・瓶を持って家を出た。ふらふらしながら歩いていくと、缶と瓶はすでに出てしまった後であることが判明。すでに置いてあった古雑誌の山を見ると、「月刊ボディビルダー」という雑誌の束を発見した。しかも、過去5年分くらいありそうな量。いけないものを見てしまったような感覚を感じながらも、背表紙の文字を追っていると「決定!ミスターオリンピア」とあった。 ボディビル界のことはまったくド素人な自分でもこのコンテストは聞き覚えがある。「確かアーノルド・シュワルツネッガーが優勝したことのある大会だよな(いつの話だ)」と思いつつその号だけを抜き出そうと試みる。しかし、やたら頑丈に束ねてあってなかなか取り出せない。 「うーん、さすがボディビルやってただけあるわ」と思ってあきらめようとしたその時、道の向かいにあるクリーニング屋のオヤジに「向こうの通りだったら(ゴミ出しは)まだ間に合うよ!」と声をかけられる。それまでの私の行動の一部始終は、きっとクリーニング屋にきたお客さんとの世間話のネタにされてんだろうなあ、と思いつつ私も編集後記に書いてみる。 (志岐)


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