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染病予防の注射も終わり、我が家のイヌが外を散歩できるようになって数週間。担当者はもっぱらヨメなのだが、できるだけ一緒にくっついていくことにしている。散歩の途中で出会う他のイヌやその飼主や通りすがりの人を観察したり、彼らとやりとりするのはなかなか面白かったりするのだ。そこにはイヌの飼主同士のある種のお約束がある。「何歳ですかぁ?」「男の子?女の子?」という感じからはじまってイヌの飼育の苦労話やら天気の話やら。これをひととおりこなすだけでも愉快なのだが、たまに近所の耳より情報みたいなものも収集できる。昨日、散歩中に黒ラブ(ラドール)のおじさんと知り合ったというヨメはイヌと一緒に家に戻るなり、「ちっ」と舌打ちをした。「どーした?」「独身時代のキムタクがここらへんをよくイヌ連れて散歩してたらしい。くそぉ、もっと早くイヌ飼えばよかった」 自分には彼女をたしなめることはできない。どうしてかというと、子犬は若い女の子に人気だからだ。(ヨメ抜きの散歩が好き 安蒜)

ある休日、昭和の匂い漂う大衆食堂に入った。冷やし中華を注文すると「和風ですか、中華風ですか」と聞かれ、一瞬とまどいつつも「中華風で」と頼んだ。ところで店側は「冷やし中華 和風」と「冷やし中華 中華風」、このふたつの日本語に違和感を感じないのだろうか。「中華なのに和風?え?どっち?」もしくは「中華の二乗ってくどくない?」。もし、私がこの店のバイトで客から「中華なのか和風なのかはっきりしろ」と嫌みのひとつでも言われたら、その場でメニューを書き換えてしまうかもしれない(えらいバイトだなあ)。謎めいたメニュー「冷やし中華 中華風」の正体は、四川風冷やし中華でした。ちぇっ、真実はときとしてつまらないものであります。それよりおもしろかったのは、同行者が「西郷丼」(メンチカツとかき揚げののったどんぶり)を注文し、10分位してやっと「あああぁ、西郷隆盛のことかぁ!」とびっくりしていた様を眺められたことです。上野(西郷隆盛の銅像がある)でご飯を食べるとこんな楽しい思い出ができるというお話でした。 (志岐)


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