今回は1/4で紹介した作品の全体像。分断の部分、縦に入った風景の切れ目がいくつかあるのがわかるでしょうか(作品をクリックすると大きく見えます)。実際に街を見下ろせるようなポイントからスナップを撮り、その写真を切って、テープでコラージュして構成を練る。そんな写真の切り張りがアントニオのスタジオにはいくつかある。制作途中の作品では、キャンバスに直接貼ってあったり。街から街へというのが分断を強調しているならば、彼の作品の特徴的な広大な空は継続を主張しているようである。といっても街と街の境界がはっきり見える所もあれば、不思議とつながって見える所もあるのだ。
アズトランという言葉そのものは、「鷺」と「歯」。鷺の羽色と、良い歯とは根がしっかりして動かないので定住地、そして地名を意味することから、「白い土地」も指す。神話では「島」であるとされているらしい。
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