坂本由起子
(さかもと・ゆきこ)

マーケティングの仕事に携わったあと結婚退社。その後数年間の海外生活を経験。地球をゴミだらけにしないためにも、自分にとって価値のあるものを探し出したいと日々願う主婦。東京在住。

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第16回:肌寒い部屋を春の日だまりに変える方法

寒いのが嫌いだ。朝晩は冷えるけれど昼間は暖かいし、ストーブやヒーターを入れるのはまだ少し早いかな…といった今の時期が一番困る。

今まで石油ファンヒーター、ガスストーブ、電気ストーブ、こたつ、ホットカーペット、エアコンなどあらゆる暖房器具を、引っ越し先の部屋に合わせて使っていた。けれど、どれもパーフェクトではなかった。ストーブは空気が汚れるし、ストーブの前ばかり熱い。エアコンやファンヒーターは風が気になるし、空気も乾燥して喉も痛くなる。頭の方は熱いのに、足元はスースーして寒い。こたつやホットカーペットは部屋全体を暖めるには力不足だった。

アメリカで暮らす際に、持っていた暖房器具は処分してしまっていた。去年、日本に戻ってきて、持っていたのが石油ファンヒータひとつだけ。リビングはこれで充分だが、寝室にも暖房が欲しい。そんなとき、通信販売のカタログで出合ったのがデロンギ社のオイルヒーターだった。

製品の説明を読めば読むほど、私が探し求めていたのはコレだ!と確信する。他の暖房器具は全部消し飛んでしまうほど、パーフェクトなのだ。 パネルの中に入っているオイルが電熱線で暖められ、それがパネル内を循環することで、熱を放射する。部屋の空気を暖めていく仕組みなので、温風も出ないし、空気も汚れない。ちょうどよく暖まったら、温度をキープできるように設計されている。 寒くなく、熱すぎず、部屋のどこにいても一定の温度で、ほんわかと暖かい。まるで日だまりの中にでもいるような感じなのだ。寝ていても顔が寒くならないので、朝までぐっすり眠れるようになった。 寝室用にと買ったのだが、こんなにいいならリビング用にもと、もう一台買ってしまった。

一日中、部屋をほんわかと暖めておくには、使い方にちょっとしたコツがある。それは、タイマーを使いこなすことだ。 朝、起きる1時間前にスイッチが入るようにして、日差しが入り込む日中は切れるようにする。夕方、日が沈みかかった頃に、またスイッチが入るようにしておく。そして、寝る1時間ほど前に切れるようにしておく。スイッチを切ってもしばらくは暖かいので、リビングルームが寒くなる前に寝室を暖め始める。これがわが家の基本形。

タイマーの設定は24時間時計のようになっていて、ON/OFFは時間帯で選べる。それぞれの生活スタイルに合わせて設定できるところが便利だ。寝室では、寒くない温度に設定して、朝までつけたまま眠る。暖房を入れたまま眠れるなんて、今まで考えられなかったこと。それくらい安全性も高いのだ。

部屋中がほんわかと暖かく、自然な暖かさが気に入っている。一度この暖かさを知ってしまったら、他の暖房器具には戻れない。いいものはみんなに教えてあげたい…ということで、私の周りにはオイルヒーターユーザーが増え続けている。

わが家では季節に関係なく、オイルヒーターを部屋の片隅に置いてある。冬以外に暖房器具が置いてあると、「やだ、まだ片づけていないの」と思われるのが普通だが、デロンギに限って言えば、そんなことはないのだ。外国映画に出てくる部屋の備え付けのヒーターがなんとなくかっこいいように、このオイルヒーターはとてもインテリア性が高いのだ。使わない季節は部屋の片隅にさり気なく置いておき、ちょっと肌寒くなってきた頃、部屋の真ん中へ出してくる。 肌寒くなってきた今夜あたり、ゴロゴロと出してみようかな。

 

→ 第17回:クリスマスの扉


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