のらり 大好評連載中
 
2017/01/19掲載

■新・汽車旅日記
〜平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第613
回「高知港の片隅へ − とさでん交通 桟橋線 −」 
壊れたキャスターバッグを引きずって歩き、高知駅前のとさでん乗り場に向かう。とさでんの路線図は十字型。ここは南北方向の桟橋線が発着する。行き先は桟橋五丁目と桟橋車庫と枡形だ。枡形は伊野線の駅で、はりまや橋交差点を右折する。枡形行きは朝の混雑時間帯だけ設定されている。高知県庁と高知市役所へ通勤するための運行系統だ。高知駅前電停は線路が2本。どちらも路面電車に合わせた低いプラットホームに囲まれている。2番線に枡形行きが停車中で、あれに乗ってはいけない。1番線に到着した電車が高知駅の行き先を掲げており、しばらくして桟橋五丁目の表示になった。これが乗るべき電車である。電車の車体にアンパンマンのキャラクターが描かれている。JR四国は各方面にアンパンマン列車を走らせているけれど、高知県では土佐くろしお鉄道と、とさでんのラッピングが加わる。高知県は原作者のやなせたかし氏が少年時代から青年時代まで住んでいた。

杉山 淳一

杉山 淳一

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2017/01/12掲載
■店主の分け前
〜バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第319回「流行り歌に寄せて No.124 「二人の世界」〜 昭和40年(1965年)」 

藤山一郎『長崎の鐘』(S24)、森繁久弥『銀座の雀』(S30)、ザ・ピーナッツ『可愛い花』、(S34)、坂本九『上を見いて歩こう』(S36)、一節太郎『浪曲子守唄』(S38)。並べてみたのは、過去5年の年初にこのコラムでご紹介した歌である。曲の発表順にご紹介しているわけなので、年の初めだからと言っておめでたい曲にはならないのは仕方ないが、昨年の「逃げた女房にゃ」から始まるのは書いていてどうかなという思いがあった。けれども、コラムの終盤で『帰ってきた女房』という曲を上げて、何とかメジャー・コードで文章を終えることができた。さて今年はどうかと言えば、石原裕次郎の歌からのスタートということになった。彼は亡くなってから今年でちょうど30年になるが、還暦を超えた年配の人たちが集まるカラオケに1時間いれば、必ず誰かが1曲歌い出すほどの圧倒的な人気を、未だに保ち続けている大スターである。この『二人の世界』は、私がおそらく初めて聴いた裕次郎の曲である。
金井 和宏 金井 和宏

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2017/01/19掲載

■フロンティア時代のアンチヒーローたち
〜西部女傑列伝 2
 
第34回「ベラ・スター 〜終局への道」
 
ベラ・スターがなんとしてでも守ろうとしたヤンガーズベンドの土地は、前述したようにインディアン領域内にあり、資産として白人入植者に転売できなかった。それはインディアンを白人の侵入から守るための処置だが、ベラはとても自分たち家族だけでは管理しきれない広大な領地を白人に貸し、少しばかりのお金と主に作物、牧畜の肉などを受け取っていた。ヤンガーズベンドは農地だけで400エーカー前後あったから、中西部の自作農の耕地としては大きな方だった。もちろん、西部、テキサス州などのように放牧を主とした牧場の何千エーカーとは比べることができないにしろ、土地の肥えた、雨量の多いミズーリーやアーカンソー州では、100エーカーほどの広さの自作農がたくさんいた。私の連れ合いの祖父は、東部コロラド州の3,000エーカーからミズーリー州の中部に80エーカーの農地に移ったが、ミズーリーの80エーカーの方が、コロラド東部の3,000エーカーより生産性がズーッと良かったと話していたものだ。

佐野 草介 佐野 草介 

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2017/01/19掲載

■亜米利加よもやま通信
〜コロラドロッキーの山裾の町から
 
第496回「ファッショナブルな刺青」
 
うちのダンナさんの影響ではないと思うのですが、私の身内、友人に日本ファンがたくさんいます。妹のダンナさんはスェーデン系のアメリカ人ですが、日本の建築、日本庭園、果ては禅にまで凝り、日本に住んだこともあり、もうすでに10回くらいは日本を訪れていると思います。甥っ子の一人は、今も山形県の田舎町に3年越しで住んでいます。その彼の同級生がアメリカからやってきて、日本を案内して回った時、温泉で入浴を拒否されてしまいました。彼の友達が腕に刺青をしていたからです。日本文化体験として、カプセルホテルに興味本位で泊まろうとした時も、チラリと刺青が見えたのでしょうか、断られたと言っていました。日本では、刺青はヤクザ屋さんの専門分野で、反社会的な人間、自らはっきりと自分は通常の社会人ではないと宣言し、その覚悟で入れるもののようです。その覚悟があるなら、それはそれで良いと思うのですが…。私の親類にも刺青、タツーを入れている人がたくさんいます。二人の従弟、一人は中学校の校長先生です。

グレース・ジョイ Grace Joy
(グレース・ジョイ)
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2015/10/15掲載

■現代語訳『枕草子』
〜表現哲学詩人谷口江里也が翻訳

第17回「市は、辰の市」  
市は、たつの市、さとの市、海石榴(つば)市など、大和には市のついた町がたくさんあるけれども、長谷寺にお参りをした人が、必ずのようにこの地に泊るのは、観音さまとのご縁を大切にしたいという、特別の気持があるからだろう。ほかにもこのあたりには、おふさの市や、しかまの市や、もちろん飛鳥の市もある。峰といえば---峰といえば、ゆづる葉の峰、阿弥陀の峰、そしていやたかの峰。原には---原には、みかの原、あしたの原、園原なんていうのもある。淵には---淵には、かしこ淵というのがあるけれども、一体どういう気持で、どなたがそうと教えて、そんな名前になったのだろう。青色の淵なんていうのも面白い。まるで蔵人が着るお召しのよう。ほかにも、隠れの淵や、いな淵なんていうのもあって面白い。海といえば---琵琶湖のみずうみ、与謝の海、そして、かはふちの海。陵には---陵みささぎには、うぐいすの陵、かじはぎの陵、そして、あめの陵などがあって、どれも歌に歌われして風情がある。       

谷口 江里也 谷口 江里也

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2016/01/12掲載

■よりみち〜編集後記  

2017年1月20日、来週にはトランプさんがアメリカ大統領に就任する。2017年の始まりは、このトランプづくしだった。トランプさんもどんどんと閣僚内定者を発表していく中、大統領選以来求めに応じていない記者会見をついに開くことになった。これほど次期大統領が会見を開かないのも初めてのことだという。トランプさんの使うメディアは、主に「Twitter」だ。ニュースに流れるトランプさんのコメントのほとんどはこのSNS(social networking service)から発せられたものだ。テレビやラジオや新聞・雑誌ではなく、トランプさん自らが発するSNSしかない。ネットで大統領になった最初のヒトかもしれない。その次期大統領の初めての記者会見のニュース番組を見て驚くばかりの展開で、皆が心配していたそのままのことが実際に起こっていた。これが世界のリーダーとしてのアメリカの大統領になるヒトだと、今になっても納得できない、悪夢を見ている光景が展開していた。感情を爆発させ、CNNを名指しで批判し、質問を拒否する最初の記者会見も前代未聞だろう。

よりみち 「のらり」編集部

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  ■フロンティア時代のアンチヒーローたち [全151回] 〜西部アウトロー列伝 Part1:Butch Cassidy(ブッチ・キャサディ)
佐野 草介
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■グレートプレーンズのそよ風 [計28回] 〜アメリカ中西部今昔物語
Grace Joy(グレース・ジョイ)
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■貿易風の吹く島から [全157回] 〜カリブ海のヨットマンからの電子メール
佐野 草介
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湯川 カナ
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 〜世阿弥の『風姿花伝』を表現哲学詩人谷口江里也が現代語に翻訳

谷口 江里也
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 〜谷口江里也が芭蕉を表現哲学詩人の心で読み解くクリエイティヴ・トリップ

谷口 江里也
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■鏡の向こうのつづれ織り [全24回] 〜谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空  
谷口 江里也
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海藤 春樹_人形_IMAGES 谷口 江里也_詩_TEXT
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谷口 江里也
岩の記憶

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