のらり      大好評連載中   
 
2015/04/23掲載

■新・汽車旅日記
〜平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第549回「828年前の悲劇 − めかり絶景バス −
  
関門海峡めかり駅は賑わっていた。大勢ではないけれど観光客や職員が手を振って、トロッコ列車を出迎えてくれた。マイカーで訪れる観光客にとって、街中の門司港よりも、こちらの方が拠点にしやすいかもしれない。ちょっと調べてみたら、門司港エリアに散在する駐車場はどこも有料。めかり公園の駐車場は無料でしかも140台の規模であった。門司港トロッコ列車は、マイカーで門司港を観光する人の交通手段とアトラクションの役割を兼ねているらしい。駅前に観光バスが停まっている。これが“めかり絶景バス”だ。料金は300円。クローバーきっぷに付いてきた50円割引券を提示して乗ってみた。“めかり絶景バス”は、もともと西鉄バスが運営していた。しかし、2012年に運行を終了。今年から建機レンタル業のアクティオが運行している。路線バスではなく企画旅行扱いで、アクティオ北九州営業所が旅行業者として登録しているようだ。乗客は10人ちょっとで、すべて年配の方であった。歴史好きの方々だろうと思う。ガイドのおじさんが乗ってコースを説明する。そこで私は知った。壇ノ浦はここだったか、と。私は文系だと思っている。

杉山 淳一

杉山 淳一

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2015/04/23掲載
■店主の分け前
〜バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第280回「流行り歌に寄せて No.90 「霧子のタンゴ」〜昭和37年(1962年)」 

女性の名前をタイトルにした男性歌手による曲というのは、かなりの数あるものだと思う。今思いつくままに列記してみたい。括弧内は発表された年だが、こちらは思いついたのではなく、今回調べたものだ。歌謡曲を古い順からあげれば、昭和20年代では、津村謙『上海帰りのリル』(昭和26年:以下S表記年省略)、春日八郎『お富さん』(S29)が有名であり、昭和30年代に入ると、いわゆる元祖アイドルたちによる、平尾昌晃『ミヨちゃん』(S35)、橋幸夫『江梨子』(S37)、三田明『ごめんねチコちゃん』(S39)あたりが挙げられる。昭和40年代初めになると、グループ・サウンズが登場、ザ・タイガース『僕のマリー』(S42)は彼らのデビュー曲。後半に入ると、小林旭『純子』(S46)、千昌夫『アケミのいう名で十八で』(S48)といった渋めの路線も出てきている。フォークソングやニューミュージックでは、その世界観から来るものなのか、女性の名前は多出してくる。知る人ぞ知る名曲、ブレッド&バター『マリエ』(S45)を皮切りに、ボブ・ディランの原曲に乗せて拓郎が『準ちゃんが吉田拓郎に与えた偉大なる影響』(S47)を歌えば、古井戸『さなえちゃん』(S47)
金井 和宏 金井 和宏

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2015/04/23掲載

■フロンティア時代のアンチヒーローたち
〜西部アウトロー列伝 Part 5
 
第134回「ジェシー・ジェイムス〜創られた英雄 その134 ジェシーの殺害後  

ボブ・フォードがジェシー・ジェイムスを撃ち殺し、町の中心部にあるアメリカン電報局へと駆けながら、「俺はジェシー・ジェイムスを殺した!」と叫び続けていたと証言する住民もいる。彼の後を追うように、兄のチャーリーも走った。しかし、町の住民の誰もジェシー・ジェイムスの名前は知っていたが、トマス・ハワード氏とジェシー・ジェイムスを結びつけた者はいなかったし、ましてや同一人物だと知っていた住民はいなかった。ボブとチャーリーのフォード兄弟は電報局を出ると、その足でセントジョセフの警察署に向かった。ところが、署長のイーノス・クレイグは、ラファイアット通りに住むトマス・ハワード氏が殺された現場検証と、家から逃げた二人の従兄弟(ボブとチャーリーはジェシーの従兄弟という触れ込みで同居していた)の逮捕に向かっており、警察署にいなかった。ボブとチャーリーは警察署からラファイアット通りのジェシーの家に向かい、その途中で署長のイーノス・クレイグに出会っている。ボブは到って冷静に、「私がジェシー・ジェイムスを殺した。ハワード氏はジェシー・ジェイムスの変名だ。」と何度も述べたが、署長はなんだこいつ、キチガイか…

佐野 草介 佐野 草介 

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2015/04/23掲載
 

■亜米利加よもやま通信
〜コロラドロッキーの山裾の町から
 
第410回「どうしてアメリカが世界の嫌われ者になったのか?」
 
昔、プエルトリコのマリーナでヨットに棲んでいた時、アメリカ人のお爺さんに会いました。なんだか書き出しが、昔々あるところに…風になってしまいましたが、そのアメリカ人の"メルお爺さん"は、今にも沈みそうな木のヨットに棲んでいました。そのヨットも船底と海底がフジツボ、珊瑚、海草でつながっているようなボロ船で、乗っているメルも同じように恐ろしく汚れきった短パン、シャツ姿でポンツーンを歩き、彼の風下100メートルまで臭うと言われているような人でした。ところが、このメルお爺さん、ナカナカのインテリでユニークな見識を持っており、ウチのダンナさんとはかなり親交を結んでいるようでした。ワールドトレードセンターが9.11のテロで崩れ、たくさんの人が亡くなった時、周囲の誰しもが何週間もその話題だけに終始しました。その時、メルお爺さん、アルカイダ、モスレムのテロリストにアメリカに来てもらい、またはアメリカ人がそこへ行き、どうして彼らがアメリカを嫌うのか、それも大量にアメリカ人を殺さなければならないほど嫌うのか…

グレース・ジョイ Grace Joy
(グレース・ジョイ)
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2015/04/23掲載

■現代語訳『枕草子』
〜表現哲学詩人谷口江里也が翻訳

第5回「その五 四月、祭りの頃」  
四月、賀茂神社のお祭りの頃も、とっても素敵。お国の政(まつり)ごとをとりおこなう参議(さんぎ)のなかでもお位の高い殿上人(てんじょうびと)の上達部(かんだちめ)の方々が、ほんのわずかな色の濃い薄いはあっても、同じような白地の薄い重ねの白襲(しらがさね)をお召しになられて、いかにも涼しげなご様子なのがとってもいい。木々の木の葉も、まだそんなには茂っていなくて、若々しい緑色が、霞みも霧もない空に映える景色は、どうしてかはわからないけれども、なんとなく心地がいい。少し雲が出てきた夕方や夜などに、人目を忍んで姿をかくした郭公(ほととぎす)の鳴き声が、遠いところから、もしかしたら空耳かな、と思ってしまうほどにかすかに聞こえたりなどしたなら、どんな気持になるでしょう。祭りも近づいて、青みがかった枯れ葉色の青朽葉(あおくちば)や、二藍(ふたあい)の生地の反物を、さっと紙につつんで、あちらこちらへと、行ったり来たりするのは、本当に楽しい。そんなときには、上の方を薄く、下の方を濃く染めた裾濃(すそご)や、ところどころをぼかして染めた斑濃(むらご)の生地なども、なんとなく普段よりは素敵に見える。

谷口 江里也 谷口 江里也

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2015/02/19掲載

■よりみち〜編集後記  

2015年に入って、イスラム過激派組織のアルカイーダ系の風刺新聞社の襲撃事件や自称「イスラム国」(ISIL)による日本人2名の人質殺害事件、そしてデンマークでの風刺画家を狙った襲撃事件など、テロ事件が頻発している。日本人人質事件では、それに乗じた(?)のか、安倍総理は海外での人質事件等に自衛隊派遣を正当化させようとしたり、集団的自衛権行使容認の方向へと国民の関心を持っていき、憲法改正の流れをどうしてもつくりたいようで、その強引な手法に恐怖を覚える。安倍総理は一体何を考えているのだろう? 深読みをすると、この人質事件を契機にアメリカと相談をして勝負に出たのではないかとさえ思える。人質事件の発生を周知の上、身代金要求の事実まで分っていながら、イスラエルでのネタニエフ首相との握手や、ユダヤ人迫害の歴史をまとめたホロコースト博物館でのパフォーマンス、エジプトでのイスラム国を名指して、「ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します」と明言してしまっていること。人質事件が公になった後も、人命救助が最優先と発言して、あらゆる可能性を使って交渉する・・・

よりみち 「のらり」編集部

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  ■フロンティア時代のアンチヒーローたち [全151回] 〜西部アウトロー列伝 Part1:Butch Cassidy(ブッチ・キャサディ)
佐野 草介
佐野 草介
■グレートプレーンズのそよ風 [計28回] 〜アメリカ中西部今昔物語
Grace Joy(グレース・ジョイ)
グレース・ジョイ
■貿易風の吹く島から [全157回] 〜カリブ海のヨットマンからの電子メール
佐野 草介
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■くらり、スペイン [計94回] 〜移住を選んだ12人のアミーガたち、の巻/〜イベリア半島ふらりジカタビ、の巻
湯川 カナ
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■拳銃稼業 [全58回] 〜西海岸修行編
中井 クニヒコ
中井 クニヒコ
■現代語訳『風姿花伝』 [全63回]
 〜世阿弥の『風姿花伝』を表現哲学詩人谷口江里也が現代語に翻訳

谷口 江里也
谷口 江里也
■随想『奥の細道』という試み [全48回]
 〜谷口江里也が芭蕉を表現哲学詩人の心で読み解くクリエイティヴ・トリップ

谷口 江里也
谷口 江里也
■鏡の向こうのつづれ織り [全24回] 〜谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空  
谷口 江里也
鏡の向こう
■もう一つの世界との対話 [全24回] 〜谷口江里也と海藤春樹のイメージトリップ  
海藤 春樹_人形_IMAGES 谷口 江里也_詩_TEXT
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■岩の記憶、風の夢 [全57回] 〜my United Stars of Atlantis
谷口 江里也
岩の記憶

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