のらり 大好評連載中
2019/08/22掲載

■新・汽車旅日記
~平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第694回「沿線文化圏をまたがる - S-TRAIN -」
up
新緑の季節である。車窓いっぱいに山の緑。空の青。まるでS-TRAINの車体色の競演だ。その車窓に異様な灰色の山が現れる。石灰石の採掘で知られる武甲山だ。斜面に植林をして景観を回復させているというけれども、残念ながら成果が現れるまで時間がかかりそうだ。もっとも、もう長いことあの姿だから、この姿が名物でもある。S-TRAINは横瀬駅を通過した。横瀬は特急停車駅だけど、そこを通過するとは大胆なヤツだ。しかし特急が通過する西吾野で停車した。ドアは開かない。こちらも通過扱いで、各駅停車とすれ違うための停車だった。次の吾野ではプラットホームのない側線に停車してレッドアローとすれ違った。S-TRAINは飯能までノンストップと時刻表にあるけれども、実際はこうした運転停車がある。特急なら最優先の扱いになるところ、S-TRAINは定期列車に遠慮しながら走る。

杉山 淳一

杉山 淳一  

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2019/08/15掲載

■店主の分け前
~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第379回「流行り歌に寄せて No.185 「ちょっと番外編~テープレコーダー購入」~昭和43年(1968年)」
今回は少し趣向を変えて、この昭和43年に我が家が初めてテープレコーダーを購入した時の話を書いてみたいと思う。この年は、私が中学1年生になったため、父親が、私の英語の発音練習のためにテープレコーダーをプレゼントしてくれた。今考えると、当時父の月収が6万円前後だったのに、2万4、5千円もする電化製品は、かなりの贅沢品だったと言える。今回調べてみたところ、それがソニーのマガジンマチックpen(TC-1160)という機種だったことがわかった。ソニーは、その前々年の昭和41年、マガジンマチック100(TC-1009)という最初のコンパクトカセット(後のカセットテープ)レコーダーを発売し、それは従来のオープンリール式に比べ、はるかに軽量で至便性の高いものだった。そして、短期間に急速な勢いで技術開発を進めて…

金井 和宏

金井 和宏 
   
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2019/08/22掲載

■イビサ物語
~ロスモリーノスの夕陽カフェにて
 
第81回「ピーターとティンカのこと その3」
up 
冬、シーズンオフになると、『カサ・デ・バンブー』を閉め、旅行の基点になるロンドンへ毎年のように行ったものだった。ロンドンで呆れるくらい安く航空券を、主に旧植民地のインド、南アフリカ、オーストラリアなどの便を買うことができるからだ。ロンドンへはマドリッド、バルセロナから冬でも格安のチャーター便が飛んでいた。ロンドン行きの飛行機に搭乗して、随分女性が多く、しかも比較的若いセニョリータの多いツアーだな…とは感じていた。隣に座った相当疲れた様子のセニョリータと話し、この航空便がロンドン堕胎ツアー便であることを知った。と同時に、スペイン人が物事をハッキリ言う態度に呆れ、感心したことだ。普通なら、「私、ロンドンに堕胎に行くところよ」とは、偶然飛行機で隣り合わせた外国人に言わないのではないか…。そんな格安便が週に3、4便はマドリッド、バルセロナから…

佐野 草介

佐野 草介 

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2019/08/22掲載

■亜米利加よもやま通信
~コロラドロッキーの山裾の町から
 
第622回「高原大地のフライデー・ナイト・フィーバー」up 

久しぶりに大学に降りて、来学期の準備、溜まった事務仕事をやっつけ、週1回の食料買出しなどを終え、いつものように曲がりくねったジグザグ道路を遡ってきた時、いつもより交通量が多いことに気が付きました。多いと言っても、いつもなら前後に車の影が全くないはずのところに何台か走っているだけなのですが…。 国定公園を離れ、私たちが住んでいる高原台地(グレードパークと名付けられています)に入り、地域の中心地、と言ってもザ・ストア(なんせ一軒しか店がないので、ザ・サンと同じように半ば冗談で定冠詞付きで呼ばれています)と、ボランティア消防隊の車庫、それに郵便局(トレーラーですが)だけのところに、車が50~60台も止まっているのに出くわしました。 すっかり忘れていましたが、金曜日だったのです。 グレードパークではボアンティアの消防隊員やコミュニティーの人たちが中心になって、金曜日の夜に野外映画会が催されるのです。ここグレードパークの野外映画は夏の風物詩に…

グレース・ジョイ

Grace Joy  
(グレース・ジョイ)
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2019/08/15掲載

■ギュスターヴ・ドレとの対話
~谷口 江里也
 

第17回「ドレ的な表現 3 近景と遠景」

これは『失楽園』のなかの、地獄に封印されていた魔王ルチフェルが、地獄を脱して神が創った地球に密かに偵察に行き、エデンの園に潜入して神が手塩にかけた作品である美しい人間を目撃する直前の場面です。ルチフェルが隠れている鬱蒼(うっそう)とした森の向こうに光に溢れる場所が見え、隠と陽の二つの世界に空間が分かたれています。このように画面を近景と遠景の二つに分けて立体感を演出するのも、あなたがしばしば用いた空間表現です。これはバロックの時代などに演劇に盛んに用いられた方法で、演技の背景となる舞台装置を近景と遠景、さらにはその間にもう一つ中間的な背景を置いて、そこに役者が出入りするということによって劇にダイナミズムを持たせることが好んで行われました。あなたの故郷アルザス地方の隣のロレーヌ地方のナンシーで生まれ、銅版画による表現と技法を確立したジャック・カロ(1592~1635)もこの表現方法をよく用いましたが、カロもあなたも演劇とその非日常的な時空間性がおそらく大好きだったのでしょう。

elia

谷口 江里也 

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2019/08/01掲載

■よりみち~編集後記  
今回の参議院選挙(07/21)の結果には、期待はしていなかったものの、やはりショックな点が多かった。まず第一に、投票率が48.80%と戦後2番目に低かったことだ。これには呆れた。安倍ネツゾウ政権の最大のミッションである憲法改正が争点となることが予測される今回の選挙において、それでも無関心、もしくは無関係を装う人が多かったという現実に愕然とする。自民党は66議席から57議席へと9議席減らしたが、与党の勝敗ラインを大幅に下げていて、改選議席の過半数の63議席を確保したことで、お約束の勝利宣言を行った。しかしながら、改憲勢力となる日本維新の会の10議席を含めても、改憲の発議に必要な3分の2の議席を維持することができなかったことは、野党共闘の成果と言えるだろう。そして、ショックな点の2件目が、『れいわ新選組』の山本太郎が99万票という今回の最高得票を獲得したにも拘わらず議員として国会に戻れなくなったことだ。これは特別枠で擁立した筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者で介護事業会社副社長の船後靖彦氏(61)と、同二位に擁立した重度障害者で市民団体代表の木村英子氏(54)を当選させるための方策…

よりみち

「のらり」編集部

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