のらり 大好評連載中
2020/09/10掲載

■新・汽車旅日記
~平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第723回「タラコ色の巣 - 山陰本線 下関(幡生)~小串 -」
 
JR西日本は倹約家だ。国鉄時代の古い車両をだいじに使う。たとえば私が乗った益田行きのディーゼルカーは国鉄時代に活躍したキハ40形だ。製造番号は2002。Wikipediaによると、1979年に作られたというから、製造後40年くらい経っている。外観も国鉄時代の朱色のままだ。この色と、やや丸みのあるカドの取れた車体から「タラコ色」と呼ばれている。キハ40形は国鉄時代に全国各地で分布していた。JRに変わったとき、ほぼ同じ地域で引き継がれた。リフォームや塗装の修繕にともなって、独自の塗装を施された仲間も多いし、観光列車に改造された仲間もいる。ここにいるキハ40形も内外装をリフォーム済み。たとえば車体側面の行先表示はLCDになっている。しかし、窓の下には国鉄時代に使っていたサボ受けも残っている。客室の窓の下も灰皿があったはずだけど、灰皿の跡は残っておらず、ネジの穴を埋めた形跡もない。つまり、内壁は全面的に張り替えられたわけだ。

杉山 淳一

杉山 淳一 ※今週休載です

バックナンバー

2020/09/10掲載

■店主の分け前
~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第403回「流行り歌に寄せて No.203 「長崎は今日も雨だった」~昭和44年(1969年)」  

私の店の横には、一昨年の年末まで50年以上続いた居酒屋さんがあった。そこのご主人と女将さんには弊店の開店以来から大変お世話になっており、その店が閉店した後は女将さんがほぼ毎日のように、私のところへ顔を出してくださっている。 その居酒屋さんには、長く勤められていたお二人の板前さんがいらした。閉店の頃は、お二人とも古稀を迎えたくらいの年格好で、年齢差は2、3歳ほどしか離れていなかった。若い方の方は、女将さんの実の弟で、以前はビール会社の工場勤務をされており、40歳を過ぎた頃、飲食業の世界に入ってこられた。主にやき鳥などの焼き物や、揚げ物を担当されていた。実に器用な方で、エアコンなど、店にあった設備に不具合が生じるとすぐに修理してしまう特技があった。 年配の方の方は、焼き物、揚げ物以外の刺身をはじめあらゆる料理の担当者だった。北九州の高校卒業後上京、その後ずっと板場の世界で生きてこられた方だ。

金井 和宏

金井 和宏  
   
バックナンバー

2020/09/17掲載

■イビサ物語
~ロスモリーノスの夕陽カフェにて
 
第135回「ヴィノ・パジェッス(農民ワイン)の思い出」
up
お国自慢は排他的に走らない限り、そして明るく語られる限り楽しいものだ。だが、往々にして、お隣の国、県、町をケナシ始めると、鼻につき、うんざりさせられる。大学の寮で県人会(賢人ならいいのだが…)というのがあり、やたらにツルミたがる県人と、そんなことに見向きもしない県人があった。長州、山口県人会は明治維新の功績からだろうか、とても盛んで、私の出身地、北海道の道人会は何かやっていたのかもしれないが、一度も行ったことがない。私の中に、狭い日本をさらに47にも分けて何を肌寄せ合って何をゴチャゴチャ言っているんだ…という感情があったのだと思う。お国自慢はアメリカにもある。初対面の人に宗教、政治の話題を持ち込むのはほぼ厳禁だが、まず気軽にどこの州からやってきたのか…が話題の糸口になる。モビリティが高く、よく職を変えるアメリカ人はすぐに、ああ、そこに住んだことがある、叔父、叔母、親類や兄弟がそこにいる…と、話が弾むのだ。

佐野 草介

佐野 草介 

バックナンバー

2020/09/17掲載

■亜米利加よもやま通信
~コロラドロッキーの山裾の町から
 
第675回「生活スタイルと寿命の関係」
up
ヨットで水上生活をしていた時、気持ちの良い潮風が、あらゆるものに破壊的な威力を発揮することを知りました。少しでも鉄分のある金属は、陸(おか)では錆びないはずのステンレスもアルミ合金もブロンズも電食(腐食)を起こしたり、緑青の速度を速めたりで、形あるものはすべて壊れる、すべてのモノに寿命があることを学ばされます。それに、強烈な太陽光線がファイバーグラス、木部などを侵食していくのです。人間の作り出したものですから、いつかは壊れる、消滅するのは理屈としては解ります。それにしても、海の上では風化の速度が恒常でなく、「アレッ? もう真っ赤に錆びが出てきたの…」と、呆れるほどです。 “丈夫で長持ち”の基準は、私たちの生命スパンを基準にしているのでしょう。義理のお母さんがお嫁に来た時に持ってきたお鍋は頑丈一点張りで、いまだに義理のお姉さんが使っています。それにしても、寿命があり、いつか壊れるのでしょうね。 平均寿命とか世界で一番長生きしている人の話題になると、いつも沖縄が登場します。最近、栄養科学、長寿学というのかしら…

グレース・ジョイ

Grace Joy  
(グレース・ジョイ)
バックナンバー

2020/09/10掲載

■明日の大人たちのためのお話  
第2回「チョウチョのフワリ」 ※新連載 
チョウチョのフワリは、チョウチョになったばかりの白いモンシロチョウです。フワリはなんにちかまえにチョウチョになりました。チョウチョになるまえはサナギでした。サナギになるまえはアオムシで、そのまえは小さな卵でした。けれど、フワリがおぼえているのは、アオムシになったときからです。フワリのお父さんとお母さんは、フワリがアオムシになるまえに死んでしまいました。ですからフワリはお父さんとお母さんのことを知りません。フワリはひとりぼっちでそだったのです。フワリはアオムシのときには、卵から外に出たときにそこにあったキャベツを食べておおきくなりました。卵からでたときに、すぐにひとりでごはんがたべられるように、おかあさんがキャベツのうえに卵をうんでくれたのです。そのことをフワリは知りませんでした。でも卵から出てきたときに、すぐにじぶんの足の下にある青い葉っぱがごはんだということがわかりました。キャベツの葉のにおいが、とてもとてもおいしそうだったからです。食べてみると、キャベツはほんとうにおいしかったので、フワリはむちゅうでキャベツを食べました。

elia

谷口 江里也 

バックナンバー

2020/09/17掲載

■よりみち~編集後記  up 
9月17日までの新型コロナウイルスの各国別感染者数(死者数)の推移をまとめました。

covid19_weekly_091720_s


※インドの感染者総数がアメリカの662万人に次いで500万人を突破しました。ブラジルは441万人。但し、死亡者数はアメリカ19万6千人、ブラジル13万4千人に対して、インドは8万2千人とかなり少ないのが不思議です。

よりみち

「のらり」編集部

バックナンバー


【のらり文庫】電子書籍販売中

mail お問合せ・ご意見はこちらから

バックナンバー
インタビュー
jun_gallery


<<佐野 草介の著書>>amazon2
アウトローシリーズ 1
amazon cover
ブッチ&サンダンス
ワイルドバンチの素顔を追って

Kindle版
 
<<佐野 草介の著書>>
アウトローシリーズ 2
amazon2 amazonPO8 Cover
ブラック・バート“PO8”
駅馬車専門の紳士的怪盗

Kindle版

<<佐野 草介の著書>>amazon2
アウトローシリーズ 3
amazonEarp Cover
ワイアット・アープと
OK牧場の決闘の真相

Kindle版

<<佐野 草介の著書>>amazon2
アウトローシリーズ 4
amazonKid Cover
ビリー・ザ・キッド
真実の素顔を追って

Kindle版

<<佐野 草介の著書>>amazon2
アウトローシリーズ 5
amazonjjames_cover
ジェシー・ジェイムス
創られた英雄伝説

Kindle版


<<佐野 草介の著書>>amazon2
アウトローシリーズ 6-10
amazonjyoketsu_s
西部女傑列伝
伝説の女性アウトローたち

Kindle版



<<佐野 草介の著書>>
kindle版
貿易風の吹く島から
カリブ海のヨットマンからの
電子メール

Kindle版


<<Grace Joyの著書>>
joy_coveramazon
グレートプレーンズのそよ風
アメリカ中西部今昔物語

Kindle版


<<谷口 江里也の著書>>
amazon01

ibiza-catamazon
イビサ島のネコ
Los Gatos de Ibiza



<<杉山淳一の著書>>
amazon

amazon01
ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。
日本全国列車旅、
達人のとっておき33選

  フロンティア時代のアンチヒーローたち [全151回] ~西部アウトロー列伝 Part1:Butch&Sandance
 佐野 草介
佐野 草介
グレートプレーンズのそよ風 [計28回] ~アメリカ中西部今昔物語
 Grace Joy(グレース・ジョイ)
グレース・ジョイ
貿易風の吹く島から [全157回] ~カリブ海のヨットマンからの電子メール
 佐野 草介
佐野 草介
くらり、スペイン [計94回] ~移住を選んだ12人のアミーガたち、の巻/~イベリア半島ふらりジカタビ、の巻
 湯川 カナ
湯川 カナ
拳銃稼業 [全58回] ~西海岸修行編
 中井 クニヒコ
中井 クニヒコ
現代語訳『風姿花伝』 [全63回]
 ~世阿弥の『風姿花伝』を表現哲学詩人谷口江里也が現代語に翻訳

 谷口 江里也
谷口 江里也
随想『奥の細道』という試み [全48回]
 ~谷口江里也が芭蕉を表現哲学詩人の心で読み解くクリエイティヴ・トリップ

 谷口 江里也
谷口 江里也
鏡の向こうのつづれ織り [全24回] ~谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空  
 谷口 江里也
鏡の向こう
もう一つの世界との対話 [全24回] ~谷口江里也と海藤春樹のイメージトリップ  
 海藤 春樹_人形_IMAGES 谷口 江里也_詩_TEXT
もうひとつの世界
岩の記憶、風の夢 [全57回] ~my United Stars of Atlantis
 谷口 江里也
岩の記憶

【のらり】更新ニュースを毎週発行しています。 ご希望の方(不要の方)ご登録ください。サンプル
※注意:現在、ジャンクメール増加のため自動登録を中止しています。こちらから「ニュース希望」とご連絡ください。

更新ニュースの連絡がない場合、掲載の不備、ご意見・ご要望などがありましたらこちらへご連絡ください。