■新・汽車旅日記 ~平成ニッポン、いい日々旅立ち 第737回「新横浜~福井~東京、ぐるり一周(3)- えちぜん鉄道 -」 福井商工会議所の最寄り駅は福井鉄道福武線の商工会議所前駅だ。わかりやすい。福井駅前から路面電車に乗って10分ほどだ。それを遠回りして行く。私はJR福井駅の改札を出て南口を出た。福井鉄道の駅とは反対側だ。工事中の新幹線高架駅を通り過ぎれば、えちぜん鉄道の福井駅がある。赤くて四角い建物だ。2月に来たときは外観ができあがっており、壁の赤色はサビ止め塗装の色だと思った。しかしこれが本塗装で、木材を使った内装と相性の良い“さび色”にしたという。プラットホームの天井は永平寺の格天井を模したという。ならば建物は朱色にしたと言えばいいのに、さび色である。鉄道の鉄のイメージを重ねたか。プラットホーム階の側面はガラス張りで電車が見える。鉄道模型の陳列ケースのようでおもしろい。格天井も見えるけれど、磨かれたガラスのせいで向かいの…
杉山 淳一 ※只今休載中 バックナンバー
2024/11/07掲載
■店主の分け前 ~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと 第490回「流行り歌に寄せて No.285 「恋する季節」~昭和47年(1972年)3月25日リリース」 西城秀樹のデビュー曲である。今、そのレコード・ジャケットを見ても、やはりこの人は最初からカッコよかったと思う。 デビュー当時は、業界で「広島の沢田研二」と呼ばれていたらしい。キャッチ・フレーズは「ワイルドな17歳」。新御三家、全員が昭和30年度生まれで、私と同級生ということになる。少しハスキーで伸びる声質、抜群なスタイルでの派手なアクションで、女性ファンを完全に魅了していた。私の周りでは、新御三家の中で最もファンが多かったと思う。交際を申し込んでも「今、ヒデキに夢中だから」と、にべもなく断られたケースをいくつか知っている。確かに、我々普通の高校生たちと比較されても堪りません。 西城秀樹は、ジャズ・ギターが趣味だった父親の影響で、幼少期から洋楽に親しみ…
金井 和宏 バックナンバー
■西部開拓時代の伝承物語 ~黄金伝説を追いかけて 第28回「西部の起業家 バッファロー・ビル・コディ その4」 彼のあだ名、ニックネームが“バッファロー・ビル”と付けられたのは、東から西海岸までの鉄道敷設工事が猛烈な勢いで進んでいた時、そこで働く労働者にバッファローの肉を供給したことによる。主にカンサス州でのことで、1867年から翌年の1868にかけてのことだ。毛皮目的ではなく、日々移動して行く鉄道前線へ食料用の肉を提供したのだ。 これも鉄道会社の記録を執拗な丹念さで調べ上げた好き者歴史家によると、18ヵ月間に4,268頭のバッファローを狩猟し、それを鉄道会社が買い取ったとある。もちろん、事前にパシフィック鉄道とバッファローを肉として供給する契約を結んでいた。こんなところが、彼に先見の明があるところだ。 確かに毛皮は高く売れるのだが、殺したバッファローの皮を剥ぎ、収集地まで運ばなくてはならない。その上、流れ者競争相手が大勢いて…
佐野 草介 バックナンバー
■亜米利加よもやま通信 ~コロラドロッキーの山裾の町から 第874回「ハロウィンはカボチャとお化けの日」 今、このコラムを書いているのは10月の31日、ハロウィンです。元々カトリックの死んだ人の霊を祭る11月1日の前夜祭になります。それがいつの頃からか子供たちが、アメリカでのことですが、近所の家々を訪れ、「トリックかトリート!」、何か良いモノ、早く言えばお菓子をくれなければ、魔法をかけるぞと呪文のように唱え、お菓子を集める日になってしまいました。その時いかにも魔法の力がある霊の化身のような衣装をするのが、習わしのようになっています。トリートを用意している家の前には大きなカボチャをくり抜いた恐ろしげなランタンを置き、魔除けにしていたものですが、今ではそんなことから離れ、どこのスーパーでも橙色をした大きなカボチャと子供たちのための衣装の特別コーナーを設け売っています。 どうにも何事も即ショーバイに結びつけるのがアメリカの特徴ですが、ハロウィンでも…
Grace Joy(グレース・ジョイ) バックナンバー
■ドレの『狂乱のオルランド』 ~物語の宝庫、あらゆる騎士物語の源 第10歌 ルッジェロの大冒険 第6話「絶体絶命のアンジェリーカ」 さて前回は、ルッジェロが岩に荒波が打ち寄せる岩に、生まれたままの姿で鎖に繋がれているアンジェリーカを派遣したところまでお話しいたしました。ルッジェロがイポグリフォを操って降下してよく見れば、全裸の体に波しぶきを浴びて泣き叫ぶアンジェリーカの足元には、巨大な蛇とも龍ともつかぬ異様な怪物。波の中から身を踊らせて、今にもアンジェリーカを飲み込もうとしている様子。どうしてアンジェリーカがこんなところでこんな目に、彼女に首ったけのオルランドやリナルドは一体全体何をしているのか、とルッジェロは思ったが、ここまで私の話を聞いてくださった皆さんならご存知の通り、第8歌でお話しいたしましたように、この島では、海の神ネプチューンの息子の怪物の姿をしたプロテウスが島の王の娘に一目惚れをして無理やり情をかわし、そのことを憤慨した王が姫である娘の命を絶って海に捨てたこと…
谷口 江里也
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■よりみち~編集後記 10月27日投開票の衆議院選挙は、予想していた以上の自民党・公明党の与党の惨敗で、結局、過半数の233議席を大幅に下回る215議席となり、前回から64議席落としたことになる。一方の野党は、立憲民主党は148議席、国民民主党が28議席、れいわ新選組が9議席、参政党が3議席、保守党が3議席で、新たに82議席増やしたことになる。維新の会は38議席で6議席減少し、共産党も8議席と2議席減らした結果となりました。維新の会はあれだけ兵庫県の斎藤元彦知事の告発文書問題で失職したり、大阪万博の不評判にも拘わらず、大阪選挙区では全勝という結果で、なぜにこれほど大阪だけは強いのかとても不思議な現象です。また、今回の自民党の裏金問題や非公認とした候補者に2000万円を支給していた問題などをスクープした『赤旗』が共産党の機関紙にも拘わらず、評価されずに共産党が議席を落としていることにもとても違和感を覚えます。共産アレルギーもここまでくると、党名変更を真剣に競技する時期に来ている感じがします。
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■鏡の向こうのつづれ織り ~谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空 [全24回] 谷口 江里也
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