のらり 大好評連載中
2021/02/25掲載

■新・汽車旅日記
~平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第729回「解けないナゾ - 山口線 益田~津和野 -」
 
小雨の益田駅から山口線。初乗り区間だ。車両はまたもやキハ40のタラコ色。国鉄を懐古する旅になっている。11時24分発の山口行きは1両で、ボックスシートの半分は空いていた。私は1ボックスを占有して窓側に座り、隣の席に荷物を置き、靴を脱いで足を延ばし前の席に載せた。高校時代のひとり旅と同じだ。いや、同じではないか。あれから34年も経って、私は中年や初老と扱われる歳だ。あの頃のひとり旅は開放感に満ちていたけれど、今は少し寂しい。隣のボックス席でスポーツウェアの高校生男女が向かい合って座る。何やら楽しそうだ。34年前の私は電車通学のデートをしなかった。しかし、中学の同級生と東海道線、湘南モノレール、江ノ電で江の島に行った。去年、初めて顔を出した同窓会で、再会しハグをした。34年経って、わだかまりなくそんな仕草ができる歳になった。 山口行きのキハ40は、私が乗ってきた山陰本線を戻る方向で走り出し、左へカーブして山陰本線と分かれた。

杉山 淳一

杉山 淳一  ※休載中です

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2021/04/08掲載

■店主の分け前
~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第417回「流行り歌に寄せて No.217 「黒ネコのタンゴ」~昭和44年(1969年)」
たいへんなペットブーム、犬・猫ブームである。大雑把にここ20年から25年くらい前からの現象だろうか。FacebookやInstagramを2、3回スクロールすれば、必ずと言っていいほど、彼らの姿を見つけることができる。私は生まれてこのかた一度も、犬、猫双方とも飼ったことがない。どちらとも可愛いし、家族の要請で飼うことになったら、それはそれで良いと思っているが、自分から積極的に飼いたいという思いは全くない。犬や猫に、あまり愛情を感じない質なのだろう。だからシニカルな物言いをするつもりではないが、ブームというよりも犬・猫依存症と言った方が相応しいようなご家族を拝見することがよくある。今や犬や猫の死を、例えば「あなたのうちの猫は、いつ死んだのですか?」というのは憚られる。「亡くなった」という言い方をしなければならないらしい。しかも、犬は「ワンちゃん」、猫は「ネコちゃん」と呼ぶのが通例のようだ。徳川綱吉公がこの事実を知れば「余が生まれてくるのは…

金井 和宏

金井 和宏  
   
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2021/04/15掲載

■ビバ・エスパーニャ!
~南京虫の唄
 
第5回「フランコ万歳! その5」
 up
マドリッドのユースホステルはその当時、日本人バックパッカーの間でとても有名だった。スペインにユースホステルは少なかったし、ユースホステルに泊まるのと同じ料金か、それ以下で泊まれるペンションがたくさんあったにも拘わらず、マドリッドのユースが有名だったのは、ロケーションがカサ・デ・カンポという郊外の森の中にあり、広々したコンパウンド(複合施設)を持っていたことと、管理がズボラで、最初にチェックインし、何日分かの料金を払うと、その後のチェックは全くなく、タダでということはモグリなのだが…、公然と3ヵ月でも半年でも滞在できたからだ。スペインへ南下する途中、イギリスやフランスのユースでマドリッドのユースのウワサをよく耳にした。ドイツ人、北欧人らは日本人が“ノサバッテイル”というような表現をし、日本のバックパッカー、ユースホステリング旅行を健全にコナシテいる若者は、あんなところに長居したら、旅行自体がダメになる、旅行を続ける気があるなら、3日で切り上げるべきだ…と忠告して…

佐野 草介

佐野 草介 

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2021/04/15掲載

■亜米利加よもやま通信
~コロラドロッキーの山裾の町から
 
第703回「美味しい水のために…」
up
私は水が大好きです。日本でよその家で御呼ばれされた時など、「お飲み物は何にします?」と訊かれると、チョット失礼かなと思いながらも、“お冷”または“白湯”と言ってしまいます。もちろん食事時、ワインや極々たまにシャンパンもチャンスを逃さずにタシナミますが、なんと言っても、水が一番です。ところが、誰でもコボスように、水道の水は質の低下が酷く、味のことなど構っていられるか、塩素殺菌を徹底させ、ともかくバクテリア、バイキンを殺すため、消毒殺菌を優先するのが当たり前になってきたようなのです。とりわけ膨大な水を確保しなければならない大都会では、水源にしている川そのものの汚染が酷く、とても敷き詰めた炭、炭素や砂利を通しただけでは取り除くことができない成分、汚れが増え、消毒液、殺菌剤を大量にぶち込んでいるように思われるのです。味のことはさておき、お腹を壊したりしない、バイキンさえいなければ、それでいいではないかという基本方針のようなのです。私たちが小屋を構えている高原には水道がありません。ご近所さんも皆が皆、井戸水を使っています。私が育ったミズーリー州の田舎でも井戸水でした。ミズーリーの田舎では…

グレース・ジョイ

Grace Joy  
(グレース・ジョイ)
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2021/04/15掲載

■ジャック・カロを知っていますか?
~バロックの時代に銅版画のあらゆる可能性を展開した天才版画家とその作品を巡る随想
 
第1回「ジャック・カロを知っていますか?」 【新連載スタート】 up
ジャック・カロを知っていますか?  カロは、1592年、現在はフランスの一つの地域になっている、かつてのロレーヌ公国のナンシーに生まれ1635年に亡くなった版画家です。わずか43年という短い生涯のうちに、1,400点もの作品を制作し、銅版画のあらゆる技法と可能性をいち早く展開して版画家という職業を確立し、ピラネージやゴヤをはじめ、多くの画家たちに大きな影響を与えました。カロの表現対象は多岐にわたっていて広く、あらゆるジャンルを描きましたので、視覚表現史を考えるうえでも、またその時代の街や人々や祭りや景色や心模様なども垣間見られて、実に興味深く重要な存在です。本書では、そんなカロの主要作品を制作年度順に紹介しながら、作品について、またそれを見て私の心に想い浮かんだことなどを、気ままに綴ってみることにします。
ジャック・カロは、ロレーヌ公国の家柄の良い裕福な家に8人兄弟の次男として生まれました。父親のジャンは、ロレーヌ公国の大公の布告の書類を作成したり、宮廷での儀式の式次第を取り仕切ったり、馬上試合などの行事を…

elia

谷口 江里也 

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2021/04/15掲載

■よりみち~編集後記 up 
4月15日までの新型コロナウイルスの各国別感染者数(死者数)の推移をまとめました。
covid19_weekly_041521_s
※イギリスのワクチン接種効果がすごい。感染者数も死亡者数も激的に減少。一方で、フランス、スペイン、イタリア、インド、中南米も変異株による感染拡大が心配される。日本では、大阪が感染者数が過去最多を更新、まん延防止措置から三回目の緊急事態宣言へ動くことになるのだろうか?

よりみち

「のらり」編集部

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