第289回:痩せ過ぎと太り過ぎは同じ…?!
先週の土曜日、突然、高校時代の友達が山の家にやってきました。もうかれこれ12、13年会っていませんでしたが、他の用でこの町に来たけど半日ヒマができたので今そっちへ向かっている…と電話があり、とてもうれしい訪問になりました。
彼女は、西海岸でハイテック関係の仕事に就き、私から見れば天文学的なお給料をもらっているエクゼクティブですが、同級生の良いところは、現在の生活や仕事の垣根がなくなり、すぐに昔の思い出を共有できる時代に戻ることができることでしょうか。
彼女は昔から丸い感じでしたが、そのままマンマル路線を走り続けたのでしょう、今では、想像を絶するウルトラデブになっていました。狭いウチのトイレのドアを通れるかどうか心配した…と、後でウチのダンナさん、告白していました。
彼女は友達を連れてきましたが、それがこの標高差の激しい国立公園を一周するマラソンに参加した選手で、私の友達とは好対称のヤセッポチの背高ノッポの女性で、二人が並ぶとまるで漫画そのものでした。
私の大学では、職員を対象にした身体検査が毎年行なわれます。保険会社が主催し、痩せ過ぎ(そんな人はいませんが)と主に太り過ぎ、タバコ、お酒の飲み過ぎ(これは結構います)をチェックし、それに基づいて保険料が査定されるのです。
貴方はお酒、タバコをやり、おまけにデブだから、保険料は高くなり、コレコレである…と通達されるのです。
私はアメリカ人としては、ヤセッポチでチビの部類ですから、毎年問題なく、非常によろしいとお褒めの言葉を頂いて、保険料のデブ割増などないのですが、今年はその基準が変ったのでしょうか、去年と全く同じ身長、体重、血圧、コレステロールなのに、"異常に痩せ過ぎで、健康でない"と判断されたのです。早く言えば、もっと太りなさいの通達です。
ところが、私の事務所にドイツ人の先生で、中年女性ですが、憤って入ってきて、「私がオーバーウエイトと判断された…とんでもない、チョット見て!」と、お腹をグイと引っ込めて私の前でくるりと回って見せました。
彼女はとても大柄で骨太、筋肉がしっかりついているドイツのお百姓さんタイプの体つきですから、見かけよりは余程体重計の針が大きく振れたのでしょう。
どうもこれは保険会社の陰謀らしく、追加保険料なしの標準健康基準の範囲を狭くしいるようなのです。その分、予計に保険料を支払ってもらい、儲けようという魂胆のようなのです。
私の大学に留学してくる日本人だけでなく、東洋人は皆が皆揃いも揃って、非常にヤセポッチです。元々骨格が華奢なのに、肉も全くついておらず、すぐに折れてしまいそうに見えます。ところが、それでいて、一緒にキャンプやハイキングに行くと、体格の良いアメリカ人よりはるかにタフなのです。
日本で20代の女性のB.M.I.(Body Mass Index)で痩せすぎと判断される人が、平成21年には22.3%だったのが、平成22年には29.0%に跳ね上がり、その世代の3分の1が不健康に痩せすぎている…という調査を見ました。これは不規則、不適切な食事と、運動をしない結果だとしているのを見て驚いてしまいました。
アメリカですと、不規則、不適切な食べもの、ジャンクフードを四六時中口に放り込み、身体を動かさない……。その結果、人口の3分の1が"オビシティー"(超デブクラス)になっているのです。
同じ行動をしていながら、結果がこれほど両極端に分かれるのは、人種のせいなのかしら、本当に不思議です。
日本の痩せ過ぎのお嬢さん、"ジャンクフードを食べ、運動をしないで痩せる方法"の本を書けば、アメリカでベストセラーになり、すぐに億万長者になれますよ。
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