のらり 大好評連載中
 
2023/01/12掲載

■新・汽車旅日記
~平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第737回「新横浜~福井~東京、ぐるり一周(3)- えちぜん鉄道 -」

福井商工会議所の最寄り駅は福井鉄道福武線の商工会議所前駅だ。わかりやすい。福井駅前から路面電車に乗って10分ほどだ。それを遠回りして行く。私はJR福井駅の改札を出て南口を出た。福井鉄道の駅とは反対側だ。工事中の新幹線高架駅を通り過ぎれば、えちぜん鉄道の福井駅がある。赤くて四角い建物だ。2月に来たときは外観ができあがっており、壁の赤色はサビ止め塗装の色だと思った。しかしこれが本塗装で、木材を使った内装と相性の良い“さび色”にしたという。プラットホームの天井は永平寺の格天井を模したという。ならば建物は朱色にしたと言えばいいのに、さび色である。鉄道の鉄のイメージを重ねたか。プラットホーム階の側面はガラス張りで電車が見える。鉄道模型の陳列ケースのようでおもしろい。格天井も見えるけれど、磨かれたガラスのせいで向かいの建物と青空と雲が映り込んでいた。駅舎に入ると正面に改札口、左に木製の恐竜骨格模型…

杉山 淳一

杉山 淳一  ※今週休載です 

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2023/02/02掲載

■店主の分け前
~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第451回「流行り歌に寄せて No.251 「また逢う日まで」~昭和46年(1971年)3月5日リリース」 up
歌謡界の歴史に、最大級のフォント・サイズでその名を刻む、阿久悠と筒美京平。 昭和46年二人が初めてコンビを組み、いきなりその年の第13回日本レコード大賞と、第2回日本歌謡大賞をダブル受賞し、歌った尾崎紀世彦が同年の第41回NHK紅白歌合戦に初出場、白組のトップバッターとして披露したのが、今回の『また逢う日まで』である。オリコンの週間シングルチャートで、9週連続1位、集計で約100万枚近いセールスと、記録的な大ヒット曲となった。さすが、後の大作詞家、大作曲家が手がければ、最初からこんな大ヒット曲になってしまうのだと唸ってしまうところだが、実はこの曲ができるまでには、かなりの紆余曲折があったようである。 もともとは、昭和44年、三洋電機のエアコンのCMソングの依頼を受け、筒美京平が3曲を書き下ろした。そのうちの1曲に、あの『アンパンマン』の作者である漫画家…

金井 和宏

金井 和宏 

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2023/02/02掲載

■インディアンの唄が聴こえる
第4回「インディアンの社会 その2」
up
もう一つ、私たちに強い印象を与えた踊りに“太陽の踊り”がある。 太陽の踊りは“ウィワァンヤグ・ワチピ”(太陽を見つめる踊り)というダコタ族の行事で、サンダンスとしてインディアンの象徴的な祭りのようにとられているが、ダコタ系族以外の部族では行われていなかった。この祭り、行事は4日間続き、最終日、4日目の朝、朝日を拝み、それから、男どもは鋭く尖らせた木の棒を胸や背中に差し通し、その木の棒に革紐を結び、神の木から吊り下げられたり、揺らしたりする。あるいは、革紐にバッファローを結びつけ、それを引きずって行進したりした。この自虐的であり、いかに苦痛に耐える能力があるかを誇示する行為は、映画『馬と呼ばれた男』(リチャード・ハリス主演)で再現された。これが随分原始的で野蛮な風習だとばかりは言えない。スペインはセビリアのセマナサンタ(聖週間)で、キリストが処刑された時の苦悩を自身で体現しようと、男どもがイバラの冠を被り、裸の上半身の背をトゲ、あるいは鉛の玉の付いた鞭で自ら激しく打ちながら行進…

佐野 草介

佐野 草介 

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2023/02/02掲載

■亜米利加よもやま通信
~コロラドロッキーの山裾の町から
 
第788回「宣教師は儲かる仕事?」
up
昔、スペインや南フランス、イタリア、ギリシャを旅した時、例えば、非常に貧しいアンダルシアの谷間の村の真ん中にゴチャゴチャと小さな家に囲まれるようにして超立派級の教会があるのに印象を受けました。まるでその地方の豪族がド貧乏な村人を押さえ付けるかのように睥睨(難しい漢字ですね)しているのです。マー、教会と権力とはいつも切り離せない、一体化していたのでしょうけど…。そんな話をウチのダンナさんとしていたら、彼の方は、私の両親が属している教会で宣教師を務めていた叔父さんの家、カンサスシティーの郊外ですが、があまりに立派で、豪華にさえ見えたことに驚いたと言うのです。彼は牧師、宣教師というのは、教会の裏にある古びた貧相な牧師館で簡素な暮らしをしているものだと思い込んでいたようなのです。ところが、その叔父さんの家に…

グレース・ジョイ

Grace Joy(グレース・ジョイ)

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2022/09/01掲載

■ジャック・カロを知っていますか?
~バロックの時代に銅版画のあらゆる可能性を展開した天才版画家とその作品を巡る随想
 
第30回「聖アントニウスの誘惑」【最終回】 ジャック・カロは、ペスト、飢饉、戦争という、人間社会が遭遇する最悪の災いがもたらす悲惨が重なり合ったロレーヌで晩年を過ごし、1635年に亡くなりました。まだ43歳でした。原因は胃癌だったともいわれていますけれども、様々な精神的な苦痛が、カロの体を内部から蝕んだのかもしれません。 しかしその前年、カロは、死のおよそ20年前、1617年にフィレンツェで制作した画題《テーマ》と同じテーマの大作を創り遺しました。12回で紹介した『聖アントニウスの誘惑』です。モチーフや表現された形象の奇怪さに比して、画面全体がやや明るめで、どことなく牧歌的でコミカルな要素が多かった前作に比べて、この作品は全体に暗く、聖アントニウスに対する悪魔や怪物たちの攻撃もより激しさを増しています。

elia

谷口 江里也    

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2023/01/12掲載

■よりみち~編集後記 
年末のカタールワールドカップ2022では、ひょっとしたらベスト8にも入ったことがなかった日本がまさかの展開があるのではと、ほのかに期待をしたが、そうは簡単にいかないもので、「Que mira? Bobo!(テメェ、何見てんだ、バカ野郎!)」で話題になったリオネル・メッシのアルゼンチンが36年振りの優勝、首都ブエノスアイレスでの400万人の凱旋パレードで大盛り上がりという結果で終わりました。そして、新型コロナ感染者数が増加し続け7週連続で世界最多という記録も更新しながら、2023年もなんとか明け、通常業務が始まっています。すでに3年目ですが、2023年もコロナ禍からは解放されそうもない感じがします。お隣の中国の感染爆発やオミクロン株の新種がすでに日本にも入ってきているようですから安心はできませんが、かなり死亡率は低下し、重症化はしないことは確かなようですから、通常の風邪の扱いになりそうです。

よりみち

「のらり」編集部

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