■店主の分け前
~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと 第488回「流行り歌に寄せて No.283 「男の子女の子」~昭和47年(1972年)8月1日リリース」 この曲を最初に聴いた時、何てあっけらかんと能天気で、それでいて随分自信に満ちた内容だと思った。しかも、自分と同じ年の可愛らしい、いかにも女性にモテそうな新人アイドルが歌っている。 とにかく、当時高校2年生で柔道部、毎日が汗臭い。憧れの女生徒はいても、思うように声がかけられずに、鬱々とした日々を過ごしていた私にとっては、この歌の世界は別世界だった。何が、ヘイヘイヘイヘイなんだ、何でGO GO GO GOなんて言えるんだ。おかしいんじゃないか、羨ましいけど…。そんなふうに思っていたのだ。今、調べてみると、確かに住む世界が違っていたことが分かる。東宝映画『潮騒』のオーディションを受けた郷が、オーディションには落ちたが、その会場に顔を出していたジャニー喜多川の目に止まり…