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第464回:緊急掲載 ラグビー・ワールド・カップ 2023 開幕!!

更新日2023/09/07


「流行り歌に寄せて」を継続掲載している途中ですが、4年に一度のワールドカップ(以下:W杯)、どうしてもフリークの血が騒ぎ、12年前から3回続けていますが、今回も同じように、開催中はラグビーについてのコラムになります。どうかご容赦いただき、少しでも関心のある方は、さらっと目を通してみてください。よろしくお願いいたします。

第10回ラグビーW杯 2023が、いよいよ明日9月8日(現地時間)から、フランスで始まる。

まずは、前回同様、今回の予選プール戦の組み合わせを見てみよう。20ヵ国が、四つのプールに分かれ五つのチームの総当たりの後、上位2チームが決勝トーナメントに進む。21世紀に入って以降、ラグビーW杯はこの形式で行なわれている。国名の次に記す( )内の数字は、W杯開催直前、9月4日付のワールド・ラグビー世界ランキングの順位である。

*プールA
ニュージーランド(4) フランス(3) イタリア(13) ウルグアイ(17) ナミビア(21)

*プールB
南アフリカ(2) アイルランド(1) スコットランド(5) トンガ(15) ルーマニア(19)

*プールC
ウエールズ(10) オーストラリア(9) フィジー(7) ジョージア(11) ポルトガル(16)

*プールD
イングランド(8) 日本(14) アルゼンチン(6) サモア(12) チリ(22)


開幕戦は、サッカーとラグビーのフランス代表のホームスタジアムであり、8万人収容できるスタッド・ドゥ・フランスで、地元フランス対ニュージーランド。いきなりのビッグカードである。

このゲームの勝敗で、プールAの1位、2位通過チームが決まるという、強豪同士の対決で、他の3ヵ国については、残念ながら決勝トーナメントへの切符を手にすることは不可能だと予想される。

プールBについては、おそらく南アフリカとアイルランドの1位通過争いになると思う。

スコットランドは、1990年代はアイルランドを完全に凌駕していたが、2000年代からは、その立場は逆転し、現在は対アイルランド戦8連敗中である。この壁がなかなか破れないのだが、今回はどうだろうか。

歴代の対戦成績は140試合、アイルランド 69勝、スコットランド 66勝、五つの引き分け。因みに、いつもどちらかの国でゲームが行なわれていたが、140試合の中の1試合だけ、ニュートラルな場所で行なわれたものがある。それが前回のW杯、横浜国際総合競技場。今回はその2回目ということになる。

プールCの予測は難しい。ランキング通りの展開にはならないだろうが、オーストラリア、ウエールズともに最近は力を落としている感があるので、フィジーは2007年以来の決勝トーナメント進出のチャンスはあると思う。ジョージアも力はつけてきているので、混戦が予想される。

さて、ジャパンのいるプールD。ここ最近の強化試合では、なかなか勝利せず、思うような調整ができていないジャパン、前回のW杯直前のランキングは10位、一時は8位まで上げていたが、現在は14位。かなり苦しんでいる様子である。

日程は、次の通り(日本時間)。併せて、過去の対戦成績も載せてみる。勝敗はジャパンから見たものである。

9月10日(日) チリ戦 初対戦      

9月18日(月) イングランド戦 0勝3敗

9月29日(金) サモア戦 5勝12敗

10月8日(日) アルゼンチン戦 1勝5敗

ジャパンが、今まで勝利していない強豪国が四つある。ニュージーランド、オーストラリア、フランス、そしてイングランドである。前回のW杯の勢いを見れば、今回のプールが発表された時、「イングランドを倒す、ついにその時が来た」と感じたファンも多いはず。

ところが、どうもここのところ失速の感が拭えないが、ぜひ奮起をしてもらいたい。順調にいけば、イングランド、アルゼンチンの2ヵ国が決勝トーナメント進出ということになりそうだが、番狂せを期待したいものである。


さて、1987年(昭和62年)に始まり、第10回を迎えたラグビーW杯。過去の優勝チームは―

ニュージーランド 3回(1987年、2011年、2015年)

南アフリカ 3回(1995年、2007年、2019年)

オーストラリア 2回(1991年、1999年)

イングランド 1回(2003年)

今までファイナリストになった国は、上記とフランスを加えた5ヵ国のみである。フランスは3回(1987年、1999年、2011年)ファイナリストになっているが、いずれも破れている。今回は自国開催で、ついに悲願の優勝を遂げることができるか、これも大きな見どころではある。

私としては、この5ヵ国以外のファイナリストが現れるのを期待している。もう10回を数える大会なのだから、新しい風を巻き起こしてもらいたいものである。

過去2回のベスト4進出の経験を持つウエールズとアルゼンチン。意外にも、一度もベスト4の経験のないアイルランド。ウエールズがやや力を落としているとは言え、可能性があるのは、この3ヵ国に絞られるようだが、どのようなものだろう。

-…つづく

 


第465回:緊急掲載 ラグビー・ワールド・カップ 2023 開幕〜予選プール前半戦を終えて


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金井 和宏
(かない・かずひろ)
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1956年、長野県生まれ。74年愛知県の高校卒業後、上京。
99年4月のスコットランド旅行がきっかけとなり、同 年11月から、自由が丘でスコッチ・モルト・ウイスキーが中心の店「BAR Lismore
」を営んでいる。
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