第926回:言葉の遊び、パズル、ゲームショー
私自身が言葉のクイズや遊びが大好きなのは、両親ともに言葉のゲームがマニアと言うほど好きだった影響かも知れません。特に、母親は朝、カップ一杯のコーヒーと新聞のクロスワードパズルをこなさなければ、一日が始まらない人でした。
どんな新聞、雑誌でも極右からゴチゴチの極左まで、『ウォールストリート・ジャーナル』から『ニューヨーク・タイムズ』まで、必ずクロスワードパズルが載っています。ということは、新聞、雑誌、硬いものから柔い読み物誌までクロスワードパズルを掲載していますから、それだけ幅広い人たちが楽しんでいるのでしょう。
テレビでも『ホイール・オブ・フォーチュン』(Wheel of Fortune;幸運の車)という30分のフレーズや格言を言い当てる番組が、私のお婆さんの時代から続いています。
それに家族が集まった時、熱中する言葉のゲームがあります。『スクラブル』(Scrabble)といって双六とボキャブラリーを兼ね合わせたようなボードゲームです。私の親戚一同が集まった時などは、二つ、三つの真四角なテーブル(4人のゲームなのです)をセットしなければならないほどです。ダンナさんは「まるで雀荘みたいだな」と言っています。
もう一つ、全米大会まである『スペリングビー』(Spelling Bee)という英語のスペルを正しく綴る(TV放送なのでスペルを口頭で言うことになりますが…)ゲームというか競技があります。この『スペリングビー』は地方の町、郡、州の大会を勝ち抜いてきた子供たちが全国大会に出場します。
今年の優勝者はファイザン・ザキ君で13歳でした。最終決勝の言葉は“eclaicissemt”でしたが、みごとにスペルを言い当てたのです。こんな単語英語にあった? 聞いたことがない、フランス語からの移入らしく、英語ではないと、言葉に煩い私は思いましたが、大きな辞書を見るとちゃんと載っていました。
意味は「立場を釈明する、人と了解がつくことを意味する」とあります。こんな言葉は普通小説や哲学の本にさえ出てきません。13歳の坊やがそんな言葉を知っていて正しく綴れるのにびっくり仰天、たまげてしまいました。
ファイザン君、昨年は惜しくも優勝を逃し2位でした。彼がスペルに興味を持ち始め『スペリングビー』に出場したのは7歳の時だそうで、それから研鑽を積み重ね今回の優勝に結びついたのでしょう。ちなみに今年の賞金は52,500ドルでした。
全国大会に出場する子供たちは、いずれもとても賢く、一種特別な子供でしょうけど、一様に皆明るく、暗いオタク的なところが全くありません。司会者がチョットした個人的で私的な質問をしたのに、打って響くようにユーモアを持って即答するのです。反応が実に早いのです。もちろん、時間をかけて熟慮するタイプの子はこんなゲームショーには不向きで、もっと学研的な研究に合っているのでしょうけど…。
『スペリングビー』の大会で驚くべき現象は、最終決戦に出場してきた子供の大半というより90%がインド系、中国系のアジア人で、コーカソイドの白人が極めて少ないことです。黒人、スパニッシュはゼロでした。どうにもインド、中国など、アジア人が数百年前にヨーロッパから渡ってきた白人より優秀だと考えないわけにいきません。
私たちはアルツハイマーの研究の対象者になり、2~3ヵ月に一度、長いインターネット・インタビューに応答していますが、アルツハイマーの研究者、お医者さんインタビューアーはインド系でした。テレビに登場する医療関係の解説者、コメンテーターもインド系のお医者さんが圧倒的に多いのです。今、父の主治医もインド系で、父はとても彼を尊敬し、気に入っているようです。私たちの主治医は、中近東のアラブ系です。
どうにも頭脳を使う仕事は、ひと昔前ならユダヤ系が多かったのですが、最近インド系、アラブ系がのしてきたのです。
我が同胞のコーカソイド、白ン坊は緻密な頭脳がないのか、基本的に真摯に努力を重ねることができず、ただ安楽に食べて太るだけが本品の特徴なのかは定かではありませんが、『スペリングビー』の子供たちを見ていると、いっそ、アメリカ政府、お役所もすべて、彼らに任せてしまった方が良いのではないかとさえ思えます。今でなくも、きっと彼らが大きくなって、アメリカを豊かな国に築き上げていくことでしょう。
-…つづく
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